バフェットやビル・ゲイツなど大富豪がドルへ決別 ヘッジファンドの生き残りをかけた熱い戦い
…実は2007年11月アメリカの会計検査院はアメリカ政府の財政破綻宣言を行った。その内容は衝撃的なもので、「累積赤字が53兆ドルを突破しており、救済の可能性はゼロに等しい」というもの。正にアメリカという国家に対する死亡宣告にも等しいものになっている。アメリカの国債や国際基軸通貨としてのドルが“紙くず”になる日が近いというわけだ。ところが、残念ながらブッシュ政権によって、この報告は見事なまでに無視されてしまっている。
そのような重大な告発に対し、今やアメリカ最大の富豪となったウォーレン・バフェット氏、マイクロソフトのビル・ゲイツ会長、「ヘッジファンドの帝王」と異名をとったジョージ・ソロス氏らは相次いで、ドルへの決別を宣言し、ユーロとコモディティへの方向転換を図っているのである。
「その流れに乗り遅れてはならじ」とばかり、多くのヘッジファンドもユーロ市場と原油先物市場へと雪崩を打って突入したわけである。そして今や、史上空前のドル安ユーロ高と原油高が世界を覆っている。日本の投資家もこの流れの先を読まねば、生き残ることはできないだろう…
米国のGDPは日本の3倍だから日本のざっと2倍の規模の累積赤字額である。日本の赤字は自国民が支えているが、米国の場合、中国や日本など外国が支えている。この状態で貿易も赤字。貯蓄なし。これで経済が回っているのだから一触即発だわ。ちょっと無理しすぎですね。ウォーエコノミー依存症となるのも当然か。石油がドルでしか買えないという仕組みを維持するために必死になるわけです。決済もドルから通貨バスケット制に移行する方が賢い。新興国が勢いづいて多極化の流れはとまらない。ビルダーバーグ会議で欧米に都合のいいように経済のあり方を決めるやり方もあらためたほうがいいような気がする。透明がいい。