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カテゴリ:闘魂
●小沢氏がビデオレターを配信したという。金曜の夜中に少し国会中継を見て、菅首相と前原外相の見事な答弁を見て、彼らの力量を見直した。しかし、彼らはダークサイドに落ちてしまった。つまり、米国との距離感が保てずにいて、外交でドツボにはまっている。確かに、領土問題は、大きな問題ではあるが、大事なのは国民の生活の方がより大事なのであって、例によって、老獪な菅の猫だまし作戦かも知れない。軍事的には日米同盟は不可欠だが、基本は自主独立だ。尖閣諸島でいえば、問題なのは、島に元あった加工工場を撤退させてしまった過去の自民党の脇の甘さであろう。
●政治の話は深入りするときりがないので、話はカネや生活にしぼっておく。政治といえば、(新)日本の黒い霧という秀逸なブログがある。大島渚「日本の黒い霧」を見たときはぜんぜんわからなかった記憶があるのだが、いまはネットがあるので、容易に概略や背景がわかる。しかし、こういう話は生活と直結しないので、小沢氏のいう「国民の生活が第一」というスローガンにすがる。そして、昨年の衆議院選挙で高く掲げられた「マニュフェスト」に回帰すべきだと単純に思っている。 ●菅が日米同盟を当然の前提として振舞うのはいい。しかたないと思う。しかし、虎の威を借りた狐ではないか。とくに仙石のバックグランドがややこしくてやばい。ネットで調べは簡単につく。米国は、中央銀行がやりたい放題である。逆に言えば、米国が破綻してパラダイムが変わったときは、小沢のような大胆な構想力を持ったステーツマンが表に出るべきだろう。それまでは、菅でいいが、念のために一歩先を考えると、つぎの英国の英断をフォローしておく必要があるだろう。阿修羅で見つけた記事である。 (引用開始) …英国が貨幣発行特権行使を含む新しい銀行制度を検討 【PJニュース 2010年11月20日】英国で画期的な金融制度が検討され始めた。事実上の貨幣発行特権行使を含む銀行改革案が、ササンプトン大学のベルナー教授とNEF(新経済財団)によって英国財務省の独立銀行委員会(ICB)に共同提案された。政府は2011年9月20日までに判断することになった。 (引用終わり) ●ところで渡辺房男「お金から見た幕末維新―財政破綻と円の誕生」(祥伝社新書)がすこぶるいい。日銀誕生までの藩札除去や政府紙幣流通にまつわる苦労がなるほど「実証的」に描かれている。ハイエクのフリーバンキングじゃないが、150を超える銀行紙幣が発行されたいきさつも描かれているようだ。こういう歴史があるのだから、英国の銀行制度改革は別にタブー視することはあるまい。メディアが取り上げないので、ぼくたちがこうやって取り上げるしかない。 ●ところで、伊藤亜紀「電子マネー革命」(講談社現代新書)がひどい。勢いで買ってしまったが、ゴーストライターが書いているのだろうか、とにかくひどい出来である。伊藤氏は弁護士だそうだが、信用創造さえ知らない様子で、しかも、電子通貨の向こうに「世界通貨」を見ているらしい。あちらのひとである。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
November 21, 2010 10:52:35 PM
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