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テーマ:今も心に残っている歌(675)
カテゴリ:高校時代の想い
あれは高校3年の時。
音楽同好会に所属していた私は、 秋の学校祭でソロの弾き語りのステージに立ちました。 ステージといっても、高校の音楽室に過ぎませんが…… 持ち時間20分。ステージの中盤が過ぎた頃、 私は音楽室の隅で、 私の位置から見えないように立っている人影に気付きました。 少し前まで付き合っていた同級生。 私にとって生まれて初めて、恋人と呼べた存在でした。 思えば、付き合い始めたきっかけは その前年の学校祭でしたっけ。 最初のうちは順風満帆でしたが、 大学受験が見えてきた高校2年の終わり頃から、 決して互いを嫌いになったわけでもないのに なぜか心のすれ違いが大きくなって、 いつの間にか自然消滅に近い形になっていました。 当時の私はささいなことから 「あいつに嫌われた」と勝手に信じ込んでいました。 周囲の誰のアドバイスも、まったく聞けない状態になっていました。 しかし、変わらない自分の思いに嘘はつけない。 私はとっさに曲目を変更しました。 最後の曲として歌ったのがこれです。 遠ざかる日々たちよ ふたりを見ていたね 傷つくだけ傷ついて 立ちつくすふたりを 時に愛は力尽きて 崩れ落ちてゆくようにみえても 愛はやがてふたりを やさしく抱いてゆく (詞・曲 小田和正) 彼のために歌うつもりが、 途中から歌詞の世界にどっぷりはまりこみ、 周りも見えずに歌い上げていました。 ステージを終えて、はっと気付いた時には、 彼の姿は消えていました。 彼があの時何を思っていたのか、今もわかりません。 歌の中の2人は再び一緒に歩き始めることを決めるのですが、 私たちはその後 多少の紆余曲折はありましたが 再び元の姿に戻ることはありませんでした。 力尽きて 崩れ落ちた愛だったのかもしれないけれど、 それは間違いなく 幼かった私を少しだけ成長させてくれました。 弱冠18歳。 今もなお いい思い出です。 全然関係ありませんが この曲は個人的には 歌詞もさることながら 間奏のギターソロがとてもかっこいいと思っています。 ピアノ1本の弾き語り(ましてや即興)であれを表現するのは 無茶苦茶至難の業(というかできてなかった……)でした(-"-;) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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