2010年8月14日 17:30開演 大阪四季劇場 A席1階D列上手
【キャスト】
グリンダ 苫田亜沙子
エルファバ 樋口 麻美
ネッサローズ 勝間 千明
マダム・モリブル 白木美貴子
フィエロ 李 涛
ボック 金田 暢彦
ディラモンド教授 前田貞一郎
オズの魔法使い 飯野おさみ
(男性アンサンブル)
賀山祐介 三宅克典 斉藤 翔 須永友裕 成田蔵人
山田真吾 松尾 篤 根本健一 清原卓海
(女性アンサンブル)
石野寛子 孫田智恵 柏谷巴絵 長島 祥 増山美保
花田菜美子 小澤真琴 西浦歌織 織田なつ美
李フィエロに強力に引き寄せられて、行っちゃいました大阪(笑)。
でも、その甲斐がありましたよ~~~(*^^*)。
ちょうど一年前の同じ日に、東京で観て以来でしたが、間に「ソング&ダンス」公演を経て、
歌もダンスも演技も、そして色気(きゃぁ♪)もさらにパワーアップした李フィエロに存分見惚れてきました!
けれどね、それ以上に今回のキャストがすごくよかったんです。
好みだったんです。
本当にキャストが変わると・・・組み合わせがかわるとこんなにも印象が違うんだ・・・と、
またまたびっくりです。
新たな感動をもらっちゃいました。
これだからリピはやめられないんですよね(笑)。
特筆したいのが、苫田グリンダ&樋口エルフバの組み合わせ。
正直、前回GWに観た苫田グリンダはあまり好みではないなーと思ったのですよ(^^;)。
でも。
今回の苫田グリンダは、樋口エルフィーとの相性がものすごくよくて。
まぁもちろんこれまでに何度もいっしょにやってきたというのはあるでしょうが、でもそれだけじゃないナニカがあったのです。
絶妙の「間」で、息もピッタリで、何度も何度も客席の笑いも取ってましたしね♪
それにしても樋口エルフィー。
明るいとはきいていたのですよ。ポジティブだとも。
でもこれほどとは思いもしませんでした!
登場時からして、カラっとしてるんです。
「私、緑色だけれどだからナニ?」
って、自らの姿はとっくにちゃんと受け入れていて、
「仕方ないでしょ生まれつきなんだから!」
とまったく悪びれたところがないのがものすごく爽快なんです。
もうびっくりでした。
江畑さんや木村さんは、どこかウェットな部分を残していて、
そこが日本人的でもあって(基本、日本人はウェットな性格・思考・嗜好だと思うので)なじみやすかったのです。
けれど樋口さんのエルフィーはどこまでもドライ。
干からびているのではなく(笑)、あくまでもあっけらかんとして屈託がないのですよ。
そしてとにかくポジティブシンキングなのです。
どんなに阻害され、差別されようとそれを跳ね除ける強さをすでに持っていたのです。
そこがステキでした。
けれど強いだけじゃないのです。
ものすごーーく普通の感覚、つまりはやっぱりかわいくみられたいオトメゴコロ♪
そんなのも当たり前に持っていて、心惹かれときめく男性(もちろんフィエロ*^^*)にどぎまぎしたり、
切なさのあまり泣きそうになったり・・・見た目がどんなであれ、そんな普通のおんなのこだったのです。
それが自分の才能を認められてから、そして自分が生きるべき道を選んだ瞬間から、
どんどん漲るパワーがUPしていくのがわかるのよね。
「普通」であることを捨てて(諦めて)、あえて困難に立ち向かう姿は思わず応援したくなります。
「Defying Gravity」。
前は泣けたのに、つーか泣いちゃった、が正しいのですが(照)。
この日は・・・なんだろう・・・泣いている場合じゃないっていうか・・・
やってやろうじゃん!!!
というなんともスゴイパワーをもらったように感じたのです(ワォ♪)
まさに、演じる人によってここまで違うのね、デス。
だから、愛される喜びを知ったとき、ふと我に返り自分の「みどりいろ」をはじめて申し訳なく思う。
自分のためではなく、フィエロのために。
キレイでないからと。
そんなこと最初からわかっているし、愛したのはそんな表面的なことではないと、
「違う角度からみてごらん。君はキレイだよ」
こういわれて最高にしあわせだよね。うるるんだよね。
でもねーーー私、観ながらずぅぅっと思っていたんだけれどね。
樋口さんのエルフィー、本当にキレイな緑色の美人さんだったんですよ。
席がほぼ真横だったのもあって、横顔をたくさん間近で観たのですが、睫が長くて瞳がキラキラしてるし、
スリムな体系だからか動きもとっても軽やかでしなやかなのです。
そして信念を持って生きている、生ききっているのです。
フィエロぢゃないけれど、緑色だってこと関係なく、いや違うなーーーんーーー。
緑色だからこそ、より美しいなと。うん。
最後は愛に、すべてを捨てて愛のためだけに生きる決心をした表情は、
それまでと一転して穏やかで慈愛に満ちてさえいたような気がしました。
もうもう大好きです。
惚れ込んじゃいましたよ(*^^*)。
で、今気がつきましたが歌のこと語ってませんでしたね(笑)。
ブラヴォーですっっっ♪
スコーーーンと気持ちよくどこまで伸びるの?
時にゾクゾクするほどどこまでパワフルなの?
胸がきゅんっとするほど切なくさせてくれるし、とにかくすばらしかったのです。
ってことで、久しぶりの樋口さん存分堪能しました(^^)。
そして苫田さんが、相乗効果というか本当にチャーミングでス・テ・キでした♪
自分の行動の意味も、かわいさから得られる人気も、そして世間が信じている陛下たちの裏側もすべてを知ってしまっても、
それでも自らが選んだ生き方を変えない姿は、選んだ道が違っていても親友エルファバと共通する強さがあって。
世渡り上手、と一言だけでは片付けられないのは、信念を持って「みんなから愛されるわたし」として生きているから。
そしてこれからも生きていくから。
「For Good」でお互いの生き方を認め、尊敬し、励ましあう姿には涙腺決壊でしたわ(;;)。
・・・ダメだ・・・書きながら思い出したらまた泣けてきちゃうぢゃないの。
思うにね。
普通に考えたらグリンダが太陽でエルファバが月。
そんな対比に捉えられがちですが、このふたりはどちらも太陽でした。
ただし、グリンダは春や秋の太陽。
穏やかでやさしい日差しが心地よく皆を照らすのです。
けれどエルフィーは真夏の容赦なく照りつける太陽であり、だからこそできる影はより色濃く、
そこにばかり目が行って本当の姿(太陽なのよ!)に誰もが気がつかない。
一転、真冬のひととき、そっとやさしく暖める太陽にもなれるのだけれど、それに気がつかない人ばかりだったのよね。
うん。
ふたりがいてこそ季節は移ろう。
光あるところに影ができる。
わかっている。
けれど、光だけ。
影だけでは世界は作れない。
そして光だけではいられないのが人。
片方が光るとき片方は陰になる。
最後、光の存在=良い魔女として生きる決心をしたグリンダ。
けれど彼女にも人にはみせない闇がある。
それをやさしく暖める太陽にエルフィーとの友情がなるのだと思えたのです。
あーーーやっぱり大好きだわ、この演目。
先日名古屋の「オペラ座の怪人」が来年1月の千秋楽発表になって、ものすごく残念だしさびしいのですが、
次は何かな?と考えたときゼヒゼヒこの『WICKED』に来て欲しいと思いました♪
さて。
長くなっちゃったので李涛さんのフィエロについては(その2)でね(笑)。
えっと。
わかってると思いますが・・・壊れます(予告)
や。
本当にあの日壊れましたから(爆爆爆)。