『ジーザス・クライスト・スーパースター』エルサレムバージョン 5/3 (その2)
♪ピラトとキリスト♪ピラト様と呼ばせてください!もうね、彼だけが、ただ一人ジーザスを冷静に「人」として評価していたのよね。しかもかなり好意的に。でね、それが本当にもうものすごく真摯に伝わってくるのですよ。そりゃまぁピラトはそういう役ですよ。でも今回はその存在感がハンパじゃなくて。友人とも後で感想を語り合ったときにお互い感じたのだけれど、去年のソング&ダンス55ステップスで、別の視点からこの物語を歌ったことで解釈が深まったからかしらって。それくらい圧倒的で素晴らしかったです。ブラヴォー!! ♪ヘロデ王の歌♪急傾斜の丘にてっぺんからゴージャスな絨毯がさーーーーーっとひかれ、待ってましたの下村ヘロデ王!!登場した瞬間からその場を支配する群を抜く存在感は健在です。観客席も一気に温度が上がるのがわかります。まさか里帰りされるとは、チケットゲットした時点では思ってもいなくてうれしいサプライズでした。しっかし、さすがでしたね~♪そりゃもう豪華な衣装と化粧なのですが、ええ、まぶたなんてキラッキラゴールドラメで美しく装っていらして。それがまためっちゃ似合うのですよ~~~もちろんお美しいし(*^^*)。ちなみに2階から観た友はそれが照明もあるからまぶしくて目が見えなかったとか(爆)。あと、衣装がゴールドで深いスリットが入っているのですがね、脚を組んで椅子にお座りになり、やっぱりゴールドの編みタイツの御脚をこれみよがしにみせつけてサービス満点!?なにせ目の前ですからね(@@)。ええ、ごちそうさまでございました(笑)。あと真っ赤なロングマント裁きも下村ヘロデならではなんですよね。これも観たかったからうれしくてうれしくて。自在にひらひらりん~と操ってジーザスを翻弄したり好き放題ですわ。イヤミっぽいけど茶目っ気もたっぷりでノリノリだから、おつきのヘロデガールズ4人もものすごく楽しそう。表情豊かにヘロデとからむのはもとより、ジーザスを露骨に誘惑したりとかそこまで前もしていたかしらん?と。あと下村ヘロデは兵士たちにもからむのですよ(にやにや)。マジメな顔してジーザスを囲んでいるのだけれど、そんな彼らまでからかうのだもん。どなたか確認できていないのだけれど、ひとりの兵士がそんなヘロデと絶妙な掛け合いもしてまして。ヘロデが顔をはたくとちゃんと顔を左右にブンブンしてましたから(爆)。登場していたのは正味5分。大拍手に送られての退場でした。インパクトありすぎです(笑)。♪やりなおすことはできないのですか♪マリアが高木さんでしょ。そう、オペラ座の怪人でクリスティーヌだったものねぇ。だから飯田ペテロがいっしょだと、おぉラウルとクリスは前世からつながっていたのねなんて(違)。すいません・・・ちょっとだけ邪念が入りました(笑)。 ♪ユダの自殺♪ジーザスが逮捕されても、まさか死を望まれているとは夢にも思わなかったユダ。愛するがゆへの裏切りがとんでもないことになってしまう苦悩。ここで、今更気がついたけれどゲッセマネでのジーザスと同じく、マイ・ゴッドに問いかけているのですよね。あぁもうなんていうことかしら・・・こんなにも表裏一体だったのねふたりは・・・(泣)。そして先に死ぬことで、ジーザスの死を受け入れることを拒否した、ということなのでしょうか。あまりにも哀しい愛でした。あまりにも苦しい愛でした。そして死に様でした。絶望して魂はすでにそのカラダから抜けてしまったかのような表情が忘れられません(涙)。・・・・・でも大好物です(蹴)。 ♪ピラトの裁判と鞭打ちの刑♪ジーザスの命だけでも救いたかったピラトの必死の思いがものすごく伝わってきました。けれど愚かな群集の血を求める狂乱の姿にもはやなすすべもなく、39回の鞭打ちではもはやお祭り騒ぎでした。人間の業の深さにゾッとしつつ、誰もが持っているその欠片は抑圧されていればいるほどあっけなく表に出てきてしまうのですね。時代も設定もまったくちがいますが、先日のビンラディンの死をお祭り騒ぎのように喜んだ某大国を思い出してしまいました。どれほどの大罪人であろうと、それが確かに死に値し処刑されようと、だからといってそれを手放しで喜ぶのはなんだかなぁと。国民性・宗教の違いだけでは片付けられない違和感が残りました。誰であろうとその死は尊厳をもって扱われるべきだと思うのです。まぁ実際の被害者の家族友人ならそうゆうもんかなと、仕方ないかなとも思うのですが・・・。話がそれました。すいません(^^;)。 ♪スーパースター♪きゃぁぁぁぁっっっっっ!!!!!・・・・・(溶)・・・・・以上!(爆)だけではなんなので。いやぁもうねぇ、思い出すと今でもすぐに怪しい笑みがこぼれまくるんですが、どうしてくれよう(おばか)。あれほど現世では苦悩していたユダが、あの世では一転、そこまでふっきれちゃいましたか?ってなもんでして、軽快なROCKのリズムに乗って歌いまくります♪舞台中央ではジーザスが十字架をかかえてつらそうなのに、下手では美しいソウルガールズ3名ノリノリなのに、私の視線はほぼ、99.99%上手の金森ユダに釘付けでした(正直モン)。右隣の方の視線と何度交差したことか(このかたはまんべんなくご覧になっておられたようなので)。はぁ~~~しかしやっぱりこの曲でのユダは絶品ですね。かっこよすぎてワタクシ倒れそうでした。しかもしかも、ユダが客席全体を見渡し一瞬のうちに虜にしているのがそりゃもうわかるから、それがうれしくなっちゃって困る私(イタタ)。追い討ち?をかけたのはちょうど「気を悪ーくしないでくれ~♪」のあたりでちょうどセンター付近、つまりはこちらに視線が来るのですね。何度かね。たまりませんっっっ!悪くなんてしませんっっっ!だぁかぁらぁぁぁぁぁ・・・・・萌死にしますってそりゃもう腰砕けまくりですっ!そんなんだからうれしすぎて顔が大変困ったこと(にやけて大変なんです)になってしまうのがどうにもとめられず、対策として手のひらを口元に持っていき隠すのがせいいっぱいでございました。あぁそれでもきっと、隠し切れない目元の笑い皺が見えてましたわ~~~(苦悩)。2年前もそうでしたが、今回も一番前の席で私、どんだけへらーーーっと満面の笑みでアホヅラしていたのかと思うと・・・うっわぁぁぁぁ恥ずかしい(汗)←何を今更「ま。 いいんですけどね。 正直な観劇態度ってことですし←もはやひらきなおり」とやはり2年前と同じ言葉で〆ましょう(爆爆爆)。 ♪磔♪ ♪ヨハネ伝第19章41節♪観てるこちらの方まで痛みと乾きを感じさせるほど辛い場面ですが、演出が変わりましたね。というか昔に戻りました。磔にされたジーザスをひとり孤独のまま天に召させるのでなく、マリアとペテロが見守っていてくれたのです。これだけで随分印象が変わります。見守られていたとわかった上で迎える死は、いえ、もしかしたらジーザスはその見守る存在を知らないかもしれませんが、それでも見捨てられてはいなかった、とこちらが思えることで随分気持ちが救われますから。そして訪れる静寂の時。息を潜め、ただただ見つめることしかできないのだけれど、その闇の世界が恐ろしさを全く感じさせず、闇なのにクリアでした。清らか・・・とでもいうか。何も見えなくてもとても好きな場面です。 そしてカーテンコールです。キリスト(ジーザス)復活ですね。みなでジーザスを迎え入れるときはユダもいっしょで、しかもものすごくうれしそうな笑顔で、あ~~~よかったねぇって思っちゃうのです(笑)。でも本当に、本編では苦しすぎたから救われますよ。ええ。2007年に京都で観た頃は役をひきずってなかなか現世に戻れずな様子が伺えて、随分心配しましたが、2009年は多少戻りが早くなったようでした。そして2011年、もう完全に自分の細胞になっているようで、相変らず命を削るような舞台ではありますが、生き切ったあとの爽やかな笑顔がみられるようになって、こちらもしあわせにさせていただいています。これがジャポネスクバージョンだと、ここでジーザスを笑顔で輪になって迎える場面がないのですよ。だから金森さん、思いっきり過去をひきずったままなんですよね。「おーいもどってこーーーい」と心配になるんですが、まぁそれはそれで好きです。つーかどちらも魅力的ということで。にゃはは(イタタタタ∞)。 鳴り止まぬ拍手に何度も何度も登場するキャストたち。下村さんへのそりゃもう大きな拍手は、やっぱり客席の「おかえりなさい&ありがとう」です。それに応えて優雅に意味深な笑みを浮かべてお辞儀されていました。そうそう、丘の上から登場されるとき裾の長い衣装を持ち上げてる姿にもつい目がいってしまいますね。面白かったのは、キャストが両手を思い切り振りながら去っていくとき、下村さんはどこかものうげな表情でひとりゆったりと手を振っておられたこと。まだヘロデでした(笑)。村さん、もちろん芝さんへの拍手も一段と大きかったです。でも気のせいかもしれませんが金森さんへの拍手が一番大きかったような!?もちろん私も手が痛くなるほど拍手で御礼と感動を伝えてきましたよ。それを受ける満面の笑みの金森さんのキュートな笑顔にまたヤラレました(*^^*)。クチパクで『ありがとうございます』とおしゃってからおじぎされているんですね~。そしてね、そしてね、発見しましたよワタクシ!!!深々とお辞儀されたあと、上手ソデにひっこむのですが、そのときいつも右手をグーで握り締めているんです。それでね、それでね。うふふふふ。あのねあのね~~~クチパクで『どうも~~~♪』っておっしゃってるんですよぉ♪にゃぁぁぁぁぁぁ~~~。かーーーわーーーいーーーいーーー(=^^=)。しかも何度もです。あぁもう、舞台とのギャップがありすぎますよ(爆)。こうして使い物にならなくなった私は、友の顔をみるなりでへへへへ・・・となりましたとさ。いやぁしかし。終演直後に舞台の感想を熱く萌えて語り合えて、本当にしあわせでしたわ♪ということで、GW遠征第一弾の舞台でした。