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2007.03.01
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カテゴリ:ちょっと思うこと
 そんな状況の中で育った日本の親達の、「子供の心を教育できない」 という、起きるべくして起きた悪循環をこのまま放置しておいて良いのだろうか、と言わざるを得ないのです。
若者が親となった時に、我が子の心を教育出来るだけの人格や知識、実行力が備わっていることが本来求められることではあるでしょうが、テレビ放送やTVゲーム、コミック雑誌等のコンテンツが親の教育的な指導より、時として大きな影響を与える事があることも解っている現在、子供の判断力が高まるまでの間、どのようにして情報を選択して子供に与えて行くか、という問題は、親達が行うべき、我が子への教育にとって大変大きな科題となって来ていると言って良いのでは無いでしょうか、そのマスメディアや玩具などの情報源の選別、取捨選択の全てを個々の親の判断力にゆだねている現状を考えてみると、すでに悪循環が始まっていることを思えば、やや心寒い想いを禁じ得ないのです。
利益至上主義に陥っている様に見える現在の日本のメディア関連企業やゲームのコンテンツ制作会社などに自浄作用など望むべくも無いかも知れず、また、悪循環を止め得る政策を打ち出さないどころか、その事への問題意識さえ希薄な、国の無策は大いに批判されるべき状態であると思われるのです。

 その意味で、マスコミに登場する影響力ある人々の発言や、コンテンツを作り、或いは採り上げ、放送、報道する側の責任は重いと言わざるをえませんが、特に政治家の収賄犯罪等は許し難い大罪であると言えると思うのです。
人々を代表、代弁する立場の者の不徳、不名誉な犯罪は、「清く、真面目に努力すれば必ず報われる」 という、人間の人格形成や健全な社会の構築に不可欠な心の論理ループを損壊するだけでなく、「正直者は馬鹿を見る」といった悪しき風潮を励起する事となったばかりでなく、根深い政治不信を生み出し、日本人の情操に計り知れない傷を残したと思えるので、特に要職にある政治家の不正はどんなに小さくとも徹底的に裁かれるべきであり、厳しく断罪されるべきではないかと思うのです。
嘗てあった、内閣総理大臣や国を代表する立場の者や政党の要職にある者達の不正などは、その立場の重さを考慮すれば、極刑にも値するものである、と言っても差し支えないのではないでしょうか。

最近の若者達の嫌いな言葉の中に「努力」という言葉が高い確率で登場するのは、こうした大人たちの行いが、少なからず原因になっていると、私には思えるのです。
ずるく、卑怯な者が大手を振っていることを許さない様に、社会が機能する仕組みを構築し、皆でそれを守っていかねばならないのだと思うのです。

 学校教育に於ける人格教育を考えてみる時も、子供が成長し成人となる頃には、人の心にとって最も必要な事は「誠実さ」である、と気が付くような教育がなされて欲しいと思う。
誠実さとは、人々にとって共通の理念によって裏打ちされるはずの、正々堂々の正直さと公平な精神からしか生まれ得ないのだと私は思うのです。
そして人としての本当の優しさとは、正直で公平な強い心と誠実な人格がもたらすものであると理解しています。

 地球環境の問題にしても、心あるならば、たとえ微力であったとしても、今自分に出来る最善を誠実に行うことが必要な事ではないでしょうか、もし皆が「僅かな人が頑張ってみても、焼け石に水」、「自分だけでは」と、何もしないとするなら、本当に何も変えられず、自分達の子孫や次の世代に悲惨な時代を手渡す事になってしまうと思うのです。
少なくともその事に気がついているのなら、自分の出来ることで地球を守ろうと努力すべきではないでしょうか、たとえ自分だけでも努力する事がこの地球を救う一歩となると信じて行動すべきだと私は考えています。
皆がそれぞれの立場で今出来得る最善を誠実に行う事でしか、この地球と我々人類の未来を救うことはできないのではないかと思うのです。

 現代は、忘れられかけているかも知れない、ひとりひとりの「誠実さ」こそが最も必要な時なのであり、唯一地球と人類を救う可能性を秘めているのだと思うのです、センチメンタルな「愛」の名のもとに、飢えた子供達に食べ物を与えることでは決して地球を救う事など出来ず、そればかりか、飢えを救済し命を救うのであれば、その救った命の知性を充分高め得る教育までの責任を持たなければ、かえって火に油を注ぐ結果となるということを肝に命ずるべきである、と思うのです。




 しかしながら、もし、地球と人類の近未来が我々人間の一人一人の誠実さにゆだねられているとしたなら、現状ではやはり悲観的にならざるを得ないのも事実です、真に理性的で誠実な人々があまりに少数に思えるからです。人は少なからず利己的で自己中心的なものなのです・・・・・。
やはり、残念ながら壊滅的現実に直面し、受動的淘汰を受け入れる形でしか変わる事が出来ないのが今の人類なのかもしれません。
賢く、未然に危険を回避することの出来る種は未だこの地球には生まれてはいず、永くこの時空にその存在を標し、銀河の民の一員となるのは、やはり我々ホモ・サピエンス絶滅の後に登場するであろう次の知的生物に譲るしかないのかも知れませんね。





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最終更新日  2013.11.04 18:15:10
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