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2012.08.12
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カテゴリ:ちょっと思うこと
審判が目で見て判定する競技と言うのはなかなか難しいものだ・・・・・。

人間が判断するのだから、先ず言えることは「見落とす」或いは「見誤る」と言う可能性を全く否定することが出来ない。

そして、人間が介在することで、審判員の主観が入り込むことや、最悪の場合「買収される」という可能性さえ排除できないのである。

サッカーの審判のジャッジも、実にそういう意味では不正確なものであり、これまでどれだけ多くの誤審問題が発生したか、私がここで書くまでも無いことだろう!

スポーツの勝敗が審判の誤ったジャッジで本来の勝者を敗者にしてしまうことは現代の科学力で可能な限り防がねばならないのではないだろうか?

競技をする側からよりも、判定する側の人々の方からそういう意見が出なければならないはずだ。

嘗て陸上競技の記録は手動のストップウオッチで行われていたものが、今ではスターティングブロックに取り付けられた荷重センサーで、スタートの音を聞いてスタートしたものか、タイミングを見計らって予測でスタートしたのかも判定し、ゴールも写真判定で正確に行われて実に明快になった。

体操や新体操、シンクロナイズドスイミングなども採点によって勝敗が決まるから、不可解に思えることもある。

それでも、体操などは採点基準が明確化されて来てかなり納得できるものになって来ているのだが、シンクロナイズドスイミングなどは正直非常にアバウトに感じる部分がある。

そんな中で、今回日本の選手が競歩競技で失格処分を受けた。

私は競歩のルールを熟知してはいないから多くは語れないのだが、基本は両足が同時に地面から離れてはいけないと言うことと、前に出た足が地面に対し垂直になるまでの間は膝が曲がってはならないと言う点だが、審判員が参加者全ての競技者に対し、全ての時間監視し続けることが不可能であるはずだし、その判定を目視で行う以外になんら方法を持っていないことに大きな疑問を抱くのです。

競歩競技の規則書へのリンク

つまり、審判員が見ていなければ許されてしまうと言う、実にお粗末な規則であることと、例え見ていたとしても同時に両足の接地が失われた瞬間があったと、誤り無く判定可能なのか私には到底それを信じることは出来ない。

競歩競技に精力を傾けている競技者の方々には申し訳ないが、こんな審判がずっと監視していなくては公平な競技が出来ないような運動は競技とすべきで無いと感じるのです。そもそも、人間の2足前進行為は低速では歩行となり、速度を上げてゆけば自然に一瞬空中を飛ぶようになるのであり、速く移動するのに走ってはならないと言う規則には必然性が殆ど無いから、人の自然な能力を無理に制限しているし、社会の中では競歩的歩行を人が行うと言う必要性は全くと言ってよいほど無く、お笑いの企画のような競技なら成立するかもしれないが、本質的に陸上競技にすると言うことに本来無理があると感じられたのです。

水泳のようにバタフライや背泳、平泳ぎと言った水中での進み方に倣って対応させるなら、後ろ向き走行であり、両足同時ジャンプの連続による距離競技、または片足で走り続ける等の競技になるのであり、もしも競歩のルールを水泳に当て嵌めるなら、自由形に於いて、右手の指先が水中から空中に出る瞬間まで左手の指の一部でも水面の上になくてはならない。と言った訳の解らない無意味な規則と言うことになるだろうから、両足が同時に地面から離れてはならないと言う競歩のルールは、管理困難なだけでなく、そもそも目視で全行程の全員に対し正確に確認管理できるような簡単なものでは無いのは小学生でも判ることではないでしょうか?要するにアホみたいに愚かな制限規則であり、判定困難な、不公平で、しかも不確実な作業を審判に強いて、公正とは言えない可能性のある状態で優劣を決定すると言う、とんでもなく不可解な競技と言えるのではないでしょうか?

もし、今後も競技として存続させて行くのであれば、もっと科学的な判定法を取り入れて、人間の目視で失格させるようなことは出来るだけ速やかに止めるべきだろう。

方法は幾らでも考えられるはずで、センサーを全ての競技者がつけて、違反があれば主催者のコンピューターに無線通信で記録される方式で良いはずで、例えば3回の違反で失格とするなら競技者が自身の違反回数を知ることも簡単に出来る方法を採れば良いだけだ。

両足が同時に地面から離れることをカウントするにはロードセルのような歪ゲージを利用した感圧センサーをシューズの裏側に取り付ける方式とし、競歩用の公認シューズには決められた位置に決められた寸法の小さな取り付け用の穴を設けることを義務付け、大会の主催者がセンサを競技直前に競技者に配り、競技者の責任でシューズに取り付け、スタート前に動作確認をしてスタートさせ、常に入力を監視し続けるシステムを構築すれば可能になるはずです。

膝の曲がりをチェックするシステムはやや困難かもしれないが、様々な科学技術を駆使すればきっと可能になると思えるのです。少なくともトップ集団や上位のグループに限るなら、足の外側に縦に垂直なラインを書き込むなどして、真横からの映像で、常にそのラインを解析することで違反の有無を目視でなく判定することも可能と思われます。

要するにオリンピックなどの国際競技会ではそれぐらいの努力を何故しないのか理解に苦しむのです・・・・。

オリンピックや世界陸上などで勝利すれば選手は高額な賞金を手に入れるだけでなく、自分の将来設計の選択肢を大きく改善できる可能性もあり、もしドーピングの検査をなくすれば、どういうことになるか?想像してみてください・・・。

競歩は速く歩こうとすれば自然に膝は曲がり、両足は地面から同時に離れてしまいます。つまり強い意志を持って強引に自分の肉体の自然な動きに制限をかけ続ける訳で、それを競技者個人の真摯さだけに期待して違反を抑制できる時代でもないことは誰にでも解るはずです。


日本の選手が違反失格になったから・・・と言うわけではなく、競歩の審判判定が、全て目視に依存しているということが誤りを生む可能性を多く含むし、見ていなければ罰せられないと言うルールは実に不公平極まりないと感じたのです。





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最終更新日  2012.08.20 10:57:53
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