猫は主人を選べる!(黒猫の思い出)
子供は親を選べない!って言う台詞はよく使われているけれど、「猫は主人を選べる!」って言うのはあまり聞かない。でもね、猫は主人を選べるんだ。例えば、我が家の黒猫の一世は、わしを選んだ。冬のある日、我が家の店の前の舗装道路をとぼとぼと歩いて来た。店の玄関の前をわしが掃除してるいる時だ。「おいで、おいで」と言ったら、遠くの方からゆっくりと歩いて来た黒猫は、人に慣れている様で、すぐにわしの元へ来たので、店に入れて七宝焼の灰皿に牛乳を入れてやったら、それから居着く様になった。生まれて半年すぎたくらいの黒猫だったけど、店に入れておいても、お客が来ても逃げないでゆったりしているし、暇な時は、わしの足の上で寝て、宙吊りの籠にも大人しく入っていた。外に出しても、店のドアのベルが鳴ると、急いで帰ってくるので、呼べば来る犬的習性だった。そして昼間は我が家のベランダのサンルームの、買い置き洗剤の上で日向ぼっこしながら寝ているので、いつも洗剤の良い香りがした。トイレは、外でやってくるので、家の中ではしたことがない黒猫だった。そんなある日、丁度我が家に来て半年あまり、道路の向こうのブロックフェンスの上でわしの店を眺めていた黒猫は、店が閉店しても帰って来なかった。爾来、どうしてるのか心配したものだが、考えてみれば、わしのとこに来る時同様、新しい主人を見つけたのかもしれないと思っている。何しろ人懐こい黒猫だったからねえ。きっと新しい主人を自分で選んでついて行って、幸せに暮らしたと思いたい。もう30年も前の話だ。そんな思い出が、黒猫にはある。今いる黒猫は二代目だな(^o^;)ふぉーっふぉっふぉっふぉっふぉ(^o^);親父日記ランキング