すべての命は救えない・・・
今日、とてもブルーになる出来事があった。2,3日前から会社の敷地内に野良犬が居た。敷地内をうろうろして、お客様に吠えるわけでもなく、うろうろ。そのうち、会社の誰かがかわいそうだからとご飯をあげてしまったものだから、余計に居ついた。我が家には多くの保護猫が居るけど、外の野良猫にご飯をやることはない。その猫の一生に責任を持てないから。一度ご飯をあげると、その猫は次のご飯を待つようになる。私が行かなくても、きっとずっと待っている。雨の日も風の日も・・・・・・。そんな経験は無い。そんな無責任なことはできないから。だから、ただただ「かわいそうだから」という理由で、たまたま持っていたパンなんかを投げ与える人間を許せない。そんな人間に、一時的な慈悲でパンを与えられた猫が、最後にどんな悲惨な目に逢うか・・・。 確かに、野良猫をみるととても気になる。連れて帰ろうかと、いつも考える。でも・・・と、だんなちゃんのことを考える。今家にいる猫たちのことを考える。その野良犬くん、犬嫌いのほかの社員が「保健所に連絡してくれ」と事務所に言ってきた。その時には仕方ないと思っていた。「かわいそう」だからと、すべての命を救えるわけじゃない。事務所のTさんは、やり切れない顔をしながら電話をしていたが、役所は今日はお休み。近所の派出所に連絡し、月曜に引き取りに来てくれることになった。一応、これで落ち着くね・・と話していた時、運転手の一人が「犬のことを知ってるって人が来てる」とフロントに行ってきた。よく話を聞くと、その人はこの近所の会社の人で、2,3日前にその野良犬が会社に迷い込んで来て、とても気になっていて、連れて帰ろうかどうしようか悩んでいるうちに、野良犬君は居なくなったらしい・・・。「連れて帰ります」その一言に、私もTさんも、他の社員も安心したのだが・・・・。 その野良犬君、その人には吠えるのだ。私たちには吠えたりしなかったのに、その人には吠える。なぜ???? そのうち、その人は、「こんなに吠えるなら、連れて帰れません」と言い出した。自分の家にはもう一匹犬がいて、こんなに吠えるなら無理だというのだ。 犬だから吠えるの当たり前じゃん 「自分が想像していた通りの犬じゃないからいらない」そう言っているようなもんだ。その人はいつの間にかいなくなっていた。責任はその人にはない。でも・・・・みんなでブルーになった一日だった。 月曜日には派出所に引き取ってもらうことになった。 飼い主さんが見つかればいいのだけれど。 生まれた子犬や子猫を簡単に捨てる人間たちがいる一方、一匹でも不幸な子犬や子猫を救おうとしている人たちがいる。私はそんな人たちの端っこにもいないけど、少しでも不幸な星の下で生まれた猫たちが、福々しい寝顔で、だらしなく寝られるような環境を作れたら・・・と考えます。 長いお話を、最後まで読んでくださってありがとうございます。