ストックホルムの中心で英単語を並べる!(海外編 2)
あれから何年経ったでしょうか?確か今から10年ほど前だったと記憶しています。業界の視察でスウェーデンに行ったときのことです。視察旅行ということでほとんどが勉強でしたが、ホテルに帰れば各々自由。ただホテルの部屋は研修旅行の常でツインルームでした。私はというと業界ではとても有名な先輩と同部屋になり、スウェーデンでの第一日目の夜を迎えました。そのときです。外見ではとてもそんなことを言い出すような方ではないと思っていたのですが、突然先輩が「桃太郎君、スウェーデンといえばアレだよね?!テレビの有料チャンネルがあるようだから、どう?旅の思い出として見てみようよ?!」と。私は『まさか先輩がそんな発言をするなんて!』とビックリしたのですが、私の性格として先輩の言うことには必ず従う(ホントか???)ことから、おもむろに有料チャンネル(=Pink TV)のボタンを押したのでした。しかしボタンを押したにも拘らず、テレビは全く反応しない。すると先輩が「桃太郎君、TV壊れてるんじゃないの?もしあれだったら、フロントに電話かけて、見れるように頼んでよ!」といとも簡単に?!これには私、唖然呆然。『私の英語力で有料テレビの調子が悪いなんてことは絶対に言えないョ!』と思ったのですが、『先輩に言われたらには、何が何でもやらなくては!』と思い、勇気を出してフロントに電話をかけたのでした。以降フロント(中近東のおじさん)とのやりとり。私「I want to watch the Pink TV, but I cannot watch the Pink TV. Please teach me.How to watch the Pink TV !」(はっきり言って、恥ずかしい・・・。)するとフロントの中近東のおじさんは「OK! OK! Push a red button. A red button.OK?」と。でも、おじさんが教えてくれたように赤いボタンを押しても、うんともすんともいわない。仕方がないので再度アタック。「I see! I understand. I tried many times but I cannot watch the Pink TV!! Please please! Teach me!!!」と。おじさんは「Push a red button. Push a red button OK?」と繰り返すのみ。私は『他に単語知らないのかよ?!』と思いながら、今度はもっとゆっくりと「 I tried many many times. But I cannot watch the Pink TV !」と叫んだのでした。しかしフロントの中近東のおじさんは、私がどんなに困ったような言い方をしても遂に「Push a red button!」としか言わなかったのです。結局一生懸命慣れない英語で訴えたものの、最後までフロントの中近東のおじさんは私の言っていることを理解せず?(うん?もしかして出来なかった???)、最後は先輩が「桃太郎君、もういいよ!」と言ってくれ、私は受話器を置くことができました。今思い返すとなんとも恥ずかしい思い出です。やはり遙か昔に勉強したコンポジションの知識だけで、ストックホルムでPink TV を見ようとしたのが間違いだったと思った瞬間でした。