今日のヘンな人

　時代に逆行しているのは分かっているけど、私はあんまり省略後が好きではない。特に嫌いなのが「カキコ」だ。

　掲示板に「カキコする」　ぐわああああああ、例で書いていてもじんましんが……　最初見たときは「柿子」とでもいう人なのかと思った。

　あとは「メアド」と言うヤツも嫌い。「メルアド」もあんまり好きではないが、こちらはしょうがないかな、と思う。でも「メアド」って、何かヤだ。

　こういう省略語、若い世代が使うならまだ良いが、30、40ヅラさげて言うなよ、って感じ。類は友を呼ぶんだろう。私の周りには「カキコってさいて～！」と絶叫する人間が多いので、今のところ絶交したのはいないが、親しいヤツがカキコと言った瞬間、つきあいを断つ準備が、私にはある（おおげさな）。

　省略言葉には世代があるようだ。例えば、マクドナルドをマックと略して違和感のない世代。ケンタッキーフライドチキンをケンタと言ってもヘンじゃない世代。ファミリーマートをファミマと言っても気持ち悪くない世代などなど、（地域差もあるだろうけど）微妙に年代がズレている。この「年代」を飛び越えて、例えば今、40代くらいの人が「ファミマ」と言うと、私なぞは背筋が寒くなる。

　世代踏み越えムシズ走り（走らせ）系の人は、お母さんたちに多いような気がする。たぶん、息子とか娘の世代が使っている言葉を日常見聞きして、何気なく拝借してしまうからだろう。

　ところが最近はインターネットの普及で、男女を問わず、世代に合わない若い言葉遣いに感染する機会が増えたようだ。掲示板などで、自分より遙かに若い相手と、それと知らずに交流することも日常茶飯事だから、仕方がないのかもしれない。

　おかあさんの若者ことばは、当の娘や息子に、「おかーさん、きもちわるー」と拒否反応を示され、その結果、矯正されることも多いだろう。だが、顔の見えないネットでは、なんとな～くそれで通ってしまう。せめておじさんやおばさんの実生活にまで、そういう言葉遣いが侵入しないことを祈りたい。