カテゴリ:非常識系
ウチの近所は、ひったくり事件が多い(強盗、傷害も多い。殺人事件もあった)ので、帰りが遅いときはなるべく、タクシーを利用するようにしている。でも初乗り料金で着いちゃう距離だから、長い時間、駅前のロータリーで順番待ちしていたタクシーの運転手さんたちには、迷惑な客のようだ。
前の日に降った雪が、日中に一度とけて、夜になってからまた凍ったある晩。私が当たった(私に当たった?)運転手さんは、「●●の近くまでお願いします」という言葉を遮るように、バンッとドアを閉め、返事もしないで発車した。 感じわる~。でもまあ、何時間も待ったあげく、乗ってきた客がワンメーターじゃ、ムッとするのも当然だよなぁ。 そう思った私は、後部座席で小さくかしこまっていた。不機嫌な運転手さん、さっさとこの、稼ぎにならない客を降ろしたかったのだろう。猛スピードを出して、近道である急坂を突進する。 道がアイスバーン状態なのに。あぶない気がする。。。 と思った途端、タクシーは大きくスピンした。 一方通行の坂を上りきったところはT字路になっていて、上りきった部分を頂点としたTの横棒が、更に左右に下り坂になっている。道幅も非常に狭い。そのため、晴れた日の昼でも、徐行しないと右折、左折は難しい道だ。それをその運転手さん、信号が黄色になった時点でスピードをあげ、赤にならないうちに右折しようとしたからたまらない。 右折どころか、Tの縦棒の無い部分、つまり歩道まで突っ込みそうにスリップした。ハンドルを右に切っていたのが幸いしたのか、ガードレールと電柱にはぶつからずに済んだものの、タクシーは右へ滑り、次いでぐるり~んと回った。最終的に、左折した方向に向かってなんとか止まったとき、私は後部座席に寝そべるようなポーズでひっくり返っていた。 たまたま、右折した(左折か?)T字の横棒に一台もクルマがいなかったから、回転しただけでどこにもぶつからなかったが、そうでなければ確実に事故だ。赤になりかけでT字路につっこんだだけに、横棒方向に向かうクルマが発車して、くるりーんの横っ腹につっこんできた可能性もある。 自分がムッとした態度で無謀運転したために、プロにあるまじき事故を起こしかけたことは、さすがに傲岸不遜な運転手さんも自覚していたようで、スリップ後にはお愛想を言ったりして、雰囲気を和らげようとしていた。私がタクシー会社にチクりはしないかと、少しびびっていたのかもしれない。 おかげさまでその日は、遠慮せず「りょーしゅーしょください」と言えた。ムッとした人にはなかなか、領収書は請求しにくいものなのだ。ま、直進して曲がりきれず、きぃいいいいいいっと、270度ぶん回されたんだから、そのくらいは気分良く、発行してもらわないとね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2004年05月20日 22時34分50秒
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