カテゴリ:分類不能系
感じの悪いバスの運転手さんのことを書いていて思い出したのだけれど、母の友達に「はぁ?」と言った「O」運転手と同じ路線に、超の上にスーパーが付く、愛想の良い運転手さんがいる。
いつもニコニコ。親切、丁寧。運賃を入れれば「ありがとうございます」と、頭がハンドルにぶち当たりそうなほど、深々とお辞儀してくれるし、お年寄りが乗り降りするときには、この人、運転席から出てきて手助けをするんじゃないかしら、というほど、優しさにあふれた表情で見守っている。全身これホスピタリティ、と言った感じだ。 とにかく感じの良い人だが、運転も丁寧すぎて、走行に通常の3割り増しくらいの時間がかかるのが、難点と言えば難点。 新宿のとあるフレンチレストランにも、この運転手さん並に、にこにこ顔のウェイターさんがいる。友達によると、あまりの腰の低さが注目されて、雑誌で紹介されたことがあるとか、ないとか。 例の運転手さんは、まさか運転しているときはニコニコしていないだろうが、このウェイターさんの場合、店内にいるときは常に接客体勢にあるから、いつ、いかなる時でも、満面の笑みだ。 一度、何もないところでけっつまづいたのを見たことがある。その時も、一瞬たりとも笑顔が消えることはなかった。いや、驚きながら微笑み続けるという、ものすごいワザを見せてくれた、と言った方が良いかもしれない。更に、立ち直ったところで深々と「失礼致しました」と言いながら、360度全方向にお辞儀して回る彼を見たとき、「心から申し訳なさそうなニコニコ顔」というものの存在を目の当たりにして、度肝を抜かれた。 ここ1年くらい、そのレストランに行っていないので分からないが、前はパンとバターがおかわりし放題だった。私が行くと、そのウェイターさんはいつも、頼みもしないのに、お代わりのパンのカゴと新しいバターのウツワを携え、ニコニコしながら何度もやってくる。 「いっぱい、いっぱい、召し上がってくださいねぇっ」 腰をかがめて私の顔をのぞき込みながら、心のこもったあたたかい声で、そう言ってくれる。そうだ。そんなに大食いそうにみえるのかなぁ、と、恥ずかしくて、その店にあまり行かないようになったんだったっけ。 あまり度を超して感じが良いのも、考えものではあるな。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2004年05月27日 21時17分29秒
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