カテゴリ:勘違い系
良くおデブな人を、「縦より横の方が長い」とか、「歩くより転がった方が速い」と形容することがあるが、実際にそんな人はまず、いない。小錦だって、横よりは縦の方が長かろうと言うものだ。が、しかし、私の知人で本当にそういう人がいた。身長150センチくらいで、体重が120キロくらいあった。しかも女性。
その人はでも、なかなかダイエットしようとはしなかった。それほど太っていれば、一日食事を抜いただけでも、1キロくらい減るんじゃないか、と思われるのだが、太っていることを何とも思っていないらしく、平気の平左(古いね、また表現が)。 ところがある日、突如としてダイエットを始めた。以前、「さりげなくウソをつく方」として登場して頂いた、とある女性に対する対抗意識の故だ。 さりげなーくウソをつく彼女は、おカメ面の、ハッキリ言ってブスな人だった。ところが、プロポーションが素敵だったのと、「私って綺麗でしょ」という思いこみの激しさから来る幻惑効果で、なんとなーく「美人」として遇されていた。おデブな方は、それが悔しかったらしい。「あんなブスがちやほやされるのは、痩せているからだ。と言うことは、私だって痩せればちやほやされるはずだ」 何とな~く欠陥のある推論をしたらしいおデブな方は、しかし、ものすごい努力を払って半年で何と、50キロも体重を落とした! しかし、もとが120キロである。もとが150センチである。50キロ落ちてもまだデブだった。まだ誰も、ちやほやしてくれはしなかった。 そこで彼女、頑張った。周囲を拒食症か、不治の病かと心配させるほど痩せ、何と30キロくらいまで体重を落とした。何とまあ、90キロからのオニクを落としたわけだ。 彼女の悲劇はしかし、そこから始まった。ほっそり華奢に痩せても、誰もちやほやしてくれなかったのだ。原因は、嘘つきだがスタイルバツグンのオカメよりも、元おデブの彼女の方が百億光年くらいブスだったから。痩せようが太ろうが、あのような凶悪な醜さを持つご面相の女性が、男性からちやほやしてもらえるハズがない。しかも、彼女は頭が大きかった。骨からして大きいから、身体が痩せるにつれ、巨大な、そして醜い頭部が残された…… 痩せてもちやほやされなかった彼女は、もっと痩せようと頑張った。いくら150センチだって、体重30キロを切れば命が危ない。親が泣いて説得したそうだが、彼女はダイエットをやめようとはしなかった。 私が最後に見た彼女は、40近い年齢で、超ミニスカートに、ポックリのようなかかと(と言うか、靴底)のブーツを履いた、ホウキの柄の化け物のようだった。しかも、ホウキの上に乗っているのは、天童某という女性歌手のような大きさと形の顔だ。頬はゲッソリとこけていても、骨の額縁は縮小されないのだ。 彼女がその後どうなったか、私は知らない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2004年09月03日 01時12分30秒
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