カテゴリ:勘違い系
友達に、○○○がとても上手な人がいる。って、変な伏せ字にすると、かえって問題アリそうなのでうっすら書くと、「感じている振り」が上手なのだった。
と言ってももちろん、それを目撃したことは無い(当たり前だ)。本人の自己申告を「はあ、そうなの」と承っただけである。 彼女はちょっと童顔で小柄な方なせいか、男性の目から見ると清純派に見えるらしいが、経験はかなり豊富だった。私と知り合った頃は、5つくらい年下の彼氏とつき合っていたが、「正直言って、彼は今までのオトコの中で一番つまらない」と、女友達にはかなり露骨に不満をもらしていたのだった。 が、本人が上手にフリをしてしまうものだから、彼氏の方はもう、自分自身に絶大な自信を持ってしまっていた。彼はルックスが良く、非常にモテた割には女性の経験が浅かったので、日に日に横暴な勘違い野郎に育ってしまったのだった。 ある日、二人は空前絶後の大げんかをした。何が原因だったのかは、聞いたけど、部外者には釈然としなかった。で、キレた彼女はついに言った。 「アンタとなんか、全然感じてないんだから、ヘタクソ!」 事後、女性にふふんとせせら笑われて、不能になってしまった人を知っているので、そういうことに対して男性は、かなりナイーブだという印象を、私は持っていたのだが、その彼氏は本当に経験の浅いバカモノだったらしく、彼女に宣告されてもビクともしなかった。「まったく言うに事欠いて」みたいに、ウソだろう、という顔でせせら笑っていたらしいのだ。 彼女にしても、かなり「ぶりっこ」して付き合っていたから(もしかして彼は、彼女が年上だとは知らなかったのかもしれない)、詳細な評価を述べる訳にもいかなかったのだろう。「くやしいいいいいいっ」と酒を飲んで泣かれたが、そんな話を聞かされる私は、たまったものではない。 とにかく、彼女はあまりに「上手」過ぎて、彼を図に乗らせてしまった訳で、それが余程悔しかったのか、彼と仲直りした後、同時進行で別の男性とつき合い、唐突にその人と結婚してしまった。結婚相手も彼女を「今どき珍しい、清純な女性」と勘違いしていたが、こちらはかなり年上で、経済的にも非常に安定した方だったので、今も上手く行っている。 彼女が勘違い君に育ててしまった彼氏は、その後も夜の帝王みたいな顔をして、女の子を引っかけまくっていたが(何しろルックスが良いから)、関係が長続きしない理由が、自分のお粗末さ加減にあるとは、まったく学習していないようだ。 誰か言ってやれよ(無理か、自己完結してるから)。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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