カテゴリ:ヘンタイ系
ちょっと失業している最中、ふつーの日の午後イチくらいに、母のお供でデパートに行った。でもって、デパートの中の食堂街でちょっと遅めのお昼をしよう、ということに。
普通の日の昼時のデパートの食堂街(長い)は、意外にも非常に混んでいてビックリ。ほとんどがおじいさん、おばあさんだが、それなりに若い人たちもいる。もう14時近かったのだけれど、ふつーのひの昼時のデパートの(以下略)は、まだまだ混んでいた。で、私たちはとある店の入り口付近に並べられたイスで、順番待ちをしていたワケだ。 ふと目を向けると、向かい側のお好み食堂みたいなやつ(ざるそばからエビフライまで、なんでもあるようなレストラン)のウィンドウをのぞいている、黄色いスーツの女性の背中が見えた。少しイエローの強い、明るいクリーム色というのだろうか。どこといって、おかしなところのない人だったが、私の目は彼女を凝視し続ける。 最近、自分の性癖というか、嗅覚というかに、信頼を置くようになった私は、「私の目が、こんなにも凝視し続けるということは、たぶんこの人は、変な人なのであろう」と結論づけた(変な話だけど、これは結構マジ)。 観察を続けると、その女性は黄色いスーツになんと、赤い手袋をしていた。それも軍手みたいな素材の。でもって、真っ白なストッキング(タイツかな?)をはき、真っ白な中ヒールのパンプスをはいている。かなりズレてるセンスだ。が、私の探知機に引っかかるほどの「ヘン」でもない。 まぢまぢと凝視していると、その人はすーっといなくなってしまった。立ち去るとき、ちらっと横顔が見えたら、大きなマスクをしていた。花粉症なのだろうか。 しばらくすると、その人はまた、私たちが並んでいる向かい側のレストランをのぞき込みにやってきた。その後ろ姿をじーろじろ見続けたが、格好の悪い足をしている以外に、特に変わったところもない。が、その人、立ち去りがけに今度は、くるりと私の方を振り返った。 おじさんだぁあああ! そう、大きなマスクは花粉のためというよりも、たぶん、顔を隠すため。その人は、前髪を垂らしたおかっぱ風のカツラで、顔の大部分を隠しているが、それに加えて、マスクでも目から下をだーっと隠しているのだ。マスクの下の皮膚はちなみに、なめした革のように茶色くて、ついでに深いシワに刻まれていた。 女装のおじさんは、私たちがレストランに入るまでに、その後3回ほど、向かいのレストランのウィンドウをのぞきにやって来た。なんで同じ所をぐるぐる回っているのか、知らない。それよりも気になったのは、真正面からおじさんとすれ違っても、それが女装のおじさんだと気づく人が、ひっとりもいなかったことだ。 おじさんが、スシ屋の方角に消えていくのを見守っていたら、ちょっと離れたところにある、イタリアンの店の前に座っていた女子大生とそのお母さん、という感じの女性二人が、互いをヒジでつつきあって、おじさんを見送っているのが見えた。あの食堂街で、黄色いスーツに白ヒールのおじさんに気づいたのは、彼女たちと、私たちのみとは、ちょっと情けないぞ、世間の人(って気づかない方がマトモ?) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005年03月18日 23時49分32秒
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