カテゴリ:分類不能系
今日、ラッシュアワーの地下鉄のホームで、口に何かくわえて歩いている、若いサラリーマンがいた。茶色っぽかったので、切符だと思った(ウラが茶色い切符だろうと)。ところが大きさが切符的ではない。最初、横顔を斜め後ろからちらっと見たから解らなかったが、追い抜いて振り返って、彼が何をくわえているかが判明した。チョコレートだ。
板チョコのでかいやつを、あぐーーーーーーーっと口に押し込んで、口から3分の一くらいがのぞいている状態で歩いているのだった。口はもちろんオバQが不機嫌になったような、横にびろーんと伸びきったような形。唇の暖かみで、だんだんチョコが溶けてくるらしく、口角のところはチョコでベタベタになっていた。 何故一枚丸ごと飲み込もうとする… その後、お昼過ぎに某省庁付近へ。ちょうどお昼時で、ぞろぞろと人が歩いている。私の前を、若いサラリーマン風が同僚と歩いていた。どこといってヘンなところの無い人だったが、ひょろひょろと背の高い彼の股間に、ヘンなモノを発見。 正確には股間ではなく(私は彼の後ろを歩いていたので)、おしりである。でもって、そこにあったのは手である。 手が長いのか、飛び抜けて胴体が短いのか、姿勢が悪いのか、あるいはその組み合わせなのか解らない。でも彼は、自分の左手をマタに挟み込むようにして、おしりを掻いているのだ。背中の方から手を回さず、前からにゅっとお尻の方に手を突き出して。 良く、心霊写真で、あるべきでないところに、誰のモノとも付かない手が浮いている、なんてことがあるが、彼のスーツのシリでもしょもしょ動く手も、ちょっと心霊的だった。 いったい、どこがカユイのだ? 何故後ろから手を回さない??? よく分からないけど、見とれていて(?)、曲がるべきカドを通り過ぎてしまった。 その後さらに某集合ビルへ。人が使っていないときには止まっていて、人が来ると「げんっ」と動き始めるエスカレーターがあった。私はあれを「げんっ」とやるのが好きなので、ちょうど止まっていたエスカレーターに「わああぃ」という調子で近づいたら、スーツを着た若いサラリーマンが、私を突き飛ばすようにして割り込んできた。 その後の「ふふん」というような態度から、どうも彼も「げんっ」ファンであるらしかった。私を押しのけて自分が動かして、してやったり、という感じなのだろう。いい年をしてっ、と、自分を省みずに憤慨する。 彼が私の3段前、私がその後ろに並んでエスカレーターで昇っていると、彼はヘンな行動をとった。くるりと振り返ったのである。要するにエスカレーターに、後ろ向きに乗っている。 これも結構、楽しい行動なので、「このやろー、行動パターン似てるかも」と思ったが気のせいだった。だいたい、私は他の人がいるときに後ろ向きに乗ったりはしないし、次の階に到着する前にちゃんと振り向く。 ところが「げんっ」の彼は、そのまま後ろを向き続け、次の階に到達したときに、シューズのかかとがエスカレーターの縁にぶつかって、後ろ向きのままでひっくり返りそうになった。 彼はそのまま「おとと」「おととととととと」と奇声をあげながら、立ち直ろうともがいていた。アタッシェケースを持った右手と、携帯電話を握りしめていた左手を、ぶんぶん振り回してバランスを回復しようと必死の努力を続けながら、バックステップのまま、あわわ、あわわと遠ざかっていく。 間の悪いことに、そこは中地下のようなホール階で、彼の背後に(本来は進行方向)通りへあがるための10段ほどの階段があった。あー、と思ってみていると案の定、彼はおととおととでがーんとぶつかり、階段に尻もちをついた。 下手をすると、階段の上の方に後頭部をぶつけるような転び方をしたかもしれない。ラッキーな人である(そうじゃなく)。 呆然と座っている彼の横を通り抜けて、私は大通りへ出た。同じようなスーツ姿の若い、そして異常行動を取るサラリーマンに、朝から夕方までつきまとわれたような、ヘンな疲れがどっと沸いてきたのだった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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