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テーマ:日常の生活を・・(3506)
カテゴリ:その他
今回はいつものテーマとは程遠いですが、TVを見て疑問に思ったことを。なお、私は法学部を卒業している程度(まじめに勉強していなかった)で法律家ではありませんので、「生兵法怪我の元」 にならないようにしたいと思いますが、間違っていたり、認識不足等があればご遠慮なくご指摘ください。
長いので先に結論 キモイところを民間に押し付けているって勘ぐってしまうなあ。死刑罪が増えるんでしょ? 私には凶悪犯を裁く資質があるとは思えない。
裁判員制度の概要 裁判員制度は、国民が刑事裁判に参加することにより、裁判が身近で分かりやすいものとなり、司法に対する国民の信頼向上につながることが目的とされている。さらに米、英の陪審制、独、仏、伊では参審制と類似した制度があるという。 対象となる事件は死刑とか無期懲役とかの重罪なものといわれている。「裁判員の参加する刑事裁判に関する法律」というのがあるらしい。 選抜方法は「市町村の選挙管理委員会が、衆議院議員の公職選挙人名簿登録者から「くじ」で翌年度の裁判員候補予定者を選定して「裁判員候補予定者名簿」として地方裁判所に送付する(法21条、22条)。地方裁判所は、裁判員候補予定者名簿を元に、毎年度、「裁判員候補者名簿」を作成し、裁判員候補者名簿に記載された者にその旨を通知する(法23条、25条)(過去に刑を受けたもの等は除かれる) そして各事件ごとに、地方裁判所において裁判員候補者名簿の中から呼び出すべき裁判員候補者を「くじ」で選定する。この「くじ」に際しては、検察官及び弁護人は立ち会うことができる(法26条)。呼出すべき裁判員候補者として選定された者には、「質問票」と「呼出状」が自宅に送付される(法27条、30条)。 裁判所に呼び出され、出頭した裁判員候補者の中から、非公開で裁判員と補充裁判員が選任される(法33条)。候補者としては、裁判員・補充裁判員として必要な人数を超える人数(現時点では未定)を呼び出すこととなる。裁判長は、裁判員候補者に対し、欠格事由の有無や辞退理由の有無、および不公平な裁判をするおそれがないかどうかの判断をするため、必要な質問を行う。陪席の裁判官、検察官、被告人又は弁護人は、裁判長に対し、判断のために必要と思う質問を、裁判長が裁判員候補者に対して行うよう求めることができる(法34条)。 裁判所は、この質問の回答に基づいて選任しない者を決定する(法34条4項)。さらに、検察官及び被告人は、裁判員候補者について、それぞれ4人(補充裁判員を置く場合にはこれよりも多くなる。)を限度に理由を示さず不選任請求できる(法36条)。これらの手続を経た上で、裁判所は、裁判員と補充裁判員を選任する決定をする(法37条)。 (以上、ウィキペディアを一部抜粋)
国民目線(というより自分も可能性があるからですが)での雑感 うーん、突然「あなた裁判員よ」とやってきて、重-い事件のときに登板するのですか。プロ野球で言えば、観客席で見ていてランナー満塁の場面で 「投げて」 といわれるものなのか? 選抜された人に、「資質」があるから、とかではなく、「くじ引き」 ってねえ。質問されたけど選任されなかったというのはどう解釈すればいいのだろう?(俺はだめ人間か?)それでいて人の本当の一生を決めるんでしょうか???
欧米先進国もやっているから、って言う理由から日本もってことなんでしょうかね。
しかしながら、では何のために裁判官やら「偉い人」が存在するんだろう? (金融裁判の裁判員なら喜んで引き受けるが) 素人に色々「指導」 しなければならないし、選ばれた人だって、何かやっているのを割いて裁判員制度のために時間を費やすとかで、かえってコスト高になるのが目に見えている。
人が人を裁くのが難しいのは理解するが、それをやるために高度な法律知識と職業倫理と他の公務員より高い収入やらをお持ちなんじゃなかったでしょうか? 裁判員は日当8000円程度?マジかよ。 マクドナルドで10時間勤務するほうが儲からないか?日当が出るけど個人がもらうものか会社のものか? そもそも有給休暇となるのか?(結局土日出勤が増えそう)。 女性の場合、乳飲み子がいたりすれば育児はどうするんだ?(という物理的な負担もさることながら、育児という大事な時期に重い事件の裁きをやると精神的負担も大変だ) どうせやるなら軽度な事件から経験を積んでいけばいいのに、重い事件をいきなり、「くじ引き」 で選ばれた人が裁くのはイヤーねー。なんでそんな重たいことを日当8000円程度で「くじ引き」で決めちゃうんでしょうか? 量刑を判断するのは? 凶悪犯を有罪か無罪か判断しろといわれて、過去に誤審だったと思われがちな事件もたくさんあるし、プロでも誤審するんでしょ? かつ、有罪となれば、量刑はそのまま生きるか死ぬか見たいな感じになっちゃうんじゃないのか? なりたくないなあ。裁判官の責任逃れに思えてしまう。 例えば 制度開始直後の事件は絶対嫌だ ノウハウが蓄積されていない初期は世間的に目立つし、裁判長を含めて五里霧中の中、決めるのは非常に不安だ。どうせ色々不備が出るんでしょう。しかし、自分たちが下した決断が変わることはない(と考えるのが妥当でしょうね)。したがって、後で自分自身にモヤモヤしたものが残ると嫌だ。
暴力団の絡む抗争事件などで、顔がばれたら一人で歩く勇気がありますか??? コロンビアなどでは裁判官と被告人がマジックミラー越しで裁判をするそうですが・・・。90年代にはマフィアに不利なことを言った裁判官は必ずナゾの死を遂げたらしい。(もっとも現役の裁判官も同じ恐怖心がありますね。けどプロでしょ。こっちは日当8000円程度じゃ警備員も雇えません)。日本もありえないとはいえない。
マスコミ報道との距離感? 例えば、言い切らなくとも何が悪そうか決め付けるような報道がTVでよく流されますが(山口光親子殺人事件、和歌山毒カレー事件など)、そういった事件の場合、「中立性」を保つのに、「くじ引き」 で選ばれた人が貫き通せるのか?(裁判官のようなプロとこの辺は違うのではないか?事実を冷静に判断し、感情や世論に負けない判断力というかそんなもの。この国の敵対的買収や投資ファンドに対する報道を見てりゃこう考えざるを得ない。一応マスコミで協定らしきものがあるようですが、信用できるかなあ)
裁判のショー化?? 「くじ引き」の妥当性は担保されるのか? よく米国の裁判では、弁護士や検事は陪審員にアピールすることが重要な任務になりつつある、と以前ニューズウイークで読んだことがあった。陪審員に好印象を持たせることと、相手の資質に問題があるから言い分も信頼出来ないとかのネガティブキャンペーンの連続(例:あの弁護士は同性愛者だなど)で、裁判ショーとならないか(ショーになってもいいのだが、ショーというのが正義を見出す 「手段」 でとどまるか、ショー自体が 「目的化」 しないかやや心配)。 また、米国では人種や価値観等が異なる人を選抜して組み合わせる(と書いてあった記憶あり)はずだが、質問の結果そういった(政治、宗教を含めた)価値観等の多様化が出来なかった場合、最終意思決定をどのように考えるのか?偏った判断にならないか? 選任者の責任は? どうしても選抜された裁判員は過去の自分の価値観が判断の主体とならざるを得ないはずなので、そういった価値観と凶悪犯の裁判の根底にある原因や悪意を分析し、真実を見通せる能力とがマッチするとはちょっと考えにくい。 これは、OJシンプソン事件で黒人のOJシンプソン(元アメフトのスーパースターで引退後はコメディアンとして映画俳優で活躍。映画「裸の銃を持つ男」では結構面白いギャグで好きだった)が白人の元妻を絞め殺した容疑が結局無罪となった時に全米中が大騒ぎとなっていた時期に言われたことなのでひょっとして今は違うかもしれない(このときの陪審員の構成がアンチ白人派と考えられる構成ではなかったか、と非常にビミョーなことをNW誌には書いてあった、ただし記憶ベース)。 自分に他人を死刑に出来るような決断が下せるのか? まったく自信がない。
裁判員制度がなぜ今更必要なのかよくわかんない。我々一般国民は押さえの切り札でも大魔神でもないので、もうちょっと軽度の裁判からスタートして欲しいな。それとマスコミにはだまされないようにしましょう。彼らは裁判員制度が出来ると影響力が強くなるので、制度に肯定的になりやすい存在だということを覚えておいたほうがいいだろう。
経緯がよくわからないが、法曹人口を増やし(といっている)専門性を高める反面、お茶の間裁判的な傾向(が増えると考えざるを得ない)ともう少し戦略的に制度を考えたらどうでしょうか? 裁判員制度が仮に導入されると全刑事事件の3.2%程度の裁判が該当するといわれていますが、インパクトのでかい事件ばかりなので心配です。そもそも、裁判員対象事件とそうでないものの区別ってどうするんでしょうね(財界要人の暗殺みたいなものがあったり、政治的にやばい凶悪事件なんて仮にあった場合、うやむやに対象外とかならないのかな)。 さらに、容疑者が自白したそのシーン「だけ」ビデオ録画の上、裁判公開されるんでしたっけ?検察側に都合のいいことばかりじゃないのか?? (「お前がやったんだな?」 「はい」のシーンだけで、カツどん食ったり、胸倉つかんで蛍光灯を浴びせて、「お前だろ、はけっ!」とかのシーンが入っていない。「太陽にほえろ」の見すぎか?) 裁判は専門的なもの? それとも国民に根ざすその時の価値観のようなものが判断基準なの? キモイところを民間に押し付けているって勘ぐってしまうなあ。必要性と公平性がわからない。それでいて、いまごろになってなぜ? どういうメリットが国家国民にあるのかまったくわからない。 制度不信か政治不信か、なんだかしっくり来ませんね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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