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元・経営コンサルタントの投資日記

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2008/08/28
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カテゴリ:その他スポーツ

北京オリンピックの野球は情けない結果となってしまった・・・。すでにペナントに出場し、なぜ北京で打てなかったのかと思う選手もいる。

 

以前の会社の上司と「日本の野球は誰のためのものか?」という議論をしたことがあった。これは近鉄バファローズが球団経営から身を引いて、1球団削減になるという頃の話だった。

私は、10数名の日本人メジャーリーガーが当時すでにいたので、1球団分穴があいてちょうど良いと考えていたのですが、ライブドアと楽天が球団設立に声をあげて、バトルを繰り広げたのは記憶に新しい。

その時に「野球は誰のものか?」という、どっかで聞いたような疑問をその上司と議論していた。

結論は、日本のプロ野球は野球界のための野球ではなく、やっぱり企業の単なる広告宣伝塔に過ぎないのか、という味気ないことに落ち着いた。

特に、某新聞社オーナーのツルの一声で物事が決まってしまうのがさらにクローズアップされ、ホリエモンは彼に嫌われ、きちっとネクタイを締めて、日本興行銀行人脈をフル活用した三木谷氏は迎え入れられた。

さらに、当時騒がれた、巨人と試合できないと球団経営をやめるぞ、という脅迫めいた球団、特にパ・リーグ、のエゴと既得権益確保に余念のないセ・リーグの争いなどがあった。

まだ巨人戦の1試合の放映権料が1億円と言われていた、よき時代のころであったが、パ・リーグの下位球団は赤字が30億円近くもあると聞いた。一方、巨人は経常黒字が60億円もあって大きな「格差社会」となっていたが、「自主努力」を錦にそのエゴを譲らなかった(今なお)。

根来コミッショナー(当時)はまったくお飾りで誰も野球界のためのプロ野球を考える余裕はなく、景気が冷え切っていたこともあったが、親会社経営のためのプロ野球ということになっている。

こんなの見ると、強くなりそうな気がしない。

http://www.tbs.co.jp/ir/images/setumei200805.pdf

この会社は子会社の損益を開示しています。 

(注:ただし、プロ野球球団の赤字は親会社の「広告宣伝費」扱いになるという税務当局の解釈があるが、赤字垂れ流しを覚悟で金をつぎ込むのがいいのか、中途半端に保有するのがいいのか、「企業価値」って難しいが、当のファンはこの球団からとっくに心が離れているのではないか?)

パ・リーグが開幕するのに、わざわざレッドソックスの公式戦やオープン戦を同じ時期にやるなんで無神経なことを考える球界にはあきれる。みな自分の都合ばかり。

一方、つい最近まで逆指名でプロ入りし、さっさと海外メジャー挑戦なんて選手もいて、なんだか選手も球団も自分の都合ばかり優先してファンが不在だと感じることが多かった(注:選手個人では地域社会の子供に指導するなど温度差がある)。

 

また、毎年、オリンピックの年は、野球が期待されるが、大した成績を残せずに終わっている。毎回ボールの大きさ、ストライクゾーン(外角にボール1個分広いと言われる)、審判がどうだなど同じことの繰り返し。星野さんは「日本もストライクゾーンを国際ルール並みにすべき」とアテネの後に言っていたが、すっかり「ガラパゴス」理論に聞こえてしまう。

今回野球がオリンピックで惨敗したのはこういった全体戦略のなさの結果だろう。こういった活性化策はどうだろう?

 

最下位球団はフランチャイズ剥奪される。そのフランチャイズ権利をセリにかける。ただし、対象は韓国または台湾(やる気があれば中国も可)。

買収した球団はそのまま日本人選手を使うのもよし、首にするのもよし。その買収球団は、日本のセ・リーグまたはパ・リーグの一員として日本のペナントを戦う。アウェーはプサンか台北か?

選手の移動を自由にし、アジアの選手を国籍制限に関係なく日本のプロ野球に入れるようにし、将来的に日韓台でリーグ戦をできるようにする(韓国または台湾からは選抜チームのような感じになってくれることを狙っている)。韓国・台湾チームがペナントを制覇すれば、もう一球団、入れ替える権利を得る。

 

日本人のレベルの高い選手はメジャーに行ってしまい、今の選手は、例えば、川上は松井秀喜と対戦しなくなったし、ダルビッシュや田中はイチローとの対戦がない。さしたる広告塔になっていない球団も多い中、プロ野球そのものの在り方から根本的に考えないと、ますます視聴率は落ちるだろう。サッカーがドイツWカップで惨敗したあと、人気が落ち気味であるのと同じく、野球もさらなる人気凋落に歯止めがかからないだろう。

 

星野氏が良い悪いの問題ではなさそうだ(もちろん、今回の星野氏はただの付添のようで、彼らしい、激しい闘志を前面に出すようなことがまったく感じられなかった。代表監督だからというのがあるかもしれないが、中日時代の彼なら村田やGG佐藤なんて蹴っ飛ばしていたかもしれない)。

話がそれたが、どうすれば野球界を活性化できるのか、ということに聖域なく取り組まないと凋落の一途であるし、そのためのリーダーが不在であることが悲しいなあ。王さんがもっと若くて健在だったら、彼が現場監督なんかよりも、コミッショナー(やや広告塔気味ではあるが)となって、実務家とペアなど組めばついてくる人がいるのに、と思ってしまう。

 

最後に、WBCには星野さんは向いていない(少なくとも田淵、山本浩は不要)。人気なんかなくったって指導者として適格な者はほかにもいるだろう。彼は阪神で成功したけど、中日では10年以上も指揮をとっていて、短期決戦の日本シリーズではさっぱりだった。ペナントレースでもそんなに優勝していない。信頼関係を築くのは優れていたが、戦術的にはいま一つだったことは結果を見れば明白。

本当の代表監督は冷静で戦術自在の人の方が向いている(選手との一定の信頼関係はある前提)。地味ではあるが、もう少し若ければ森のようなどっしりしたタイプが好みだ。

オリンピックもWBCも単に儲かればいいのであれば、星野、桑田コーチでいいのだろう。

 

 






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Last updated  2008/08/28 10:27:19 PM
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