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カテゴリ:経営コンサルタント
やや旬を逸したこの話題。 「公然わいせつ」容疑で逮捕されたSMAPの草なぎさん。ジャニーズ事務所からも謹慎処分を食らってしまった。 芸能人の「ワークライフバランス」や「ブランド戦略」に気を使うべきなのは、所属事務所も同罪ではないだろうか? 視点を変えてみたい。
事務所から見ればタレントは、「商品」であり、そのことに異論はありません(または、収益を稼ぐ工場の大事な機械装置かもしれない)。
商品として観た場合は 「ライフサイクル」 というものがあります。 勃興期や成長期の「商品」であれば、露出度を高めて、積極的なプロモーション活動や番組出演等で、「商品」の知名度を上げなければなりません。 しかし、今のSMAPは国民的アイドルとなって久しく、成熟期に差し掛かっているといってよいでしょう。成熟期のマーケティングは商品の「ブランド化」だと思われます。 草なぎさんのような知名度になれば、放っておくと仕事が山積されてしまいます。事務所も売り出し戦略を十分考えていたのだと思いますが、相手が人間であることは当然のことながら、そのブランド価値の長寿命化という点への取り組みが問われます。ライフサイクルマネジメント、またはブランド戦略。 ハリウッドスターなどは自らの露出度を慎重に考えています。 日本でもあの大橋巨泉も自らの露出度をコントロールしていました。 最近キムタクさんはコマーシャルが多く(セコムや富士通など見ている番組のせいかもしれないが)、やや飽きが来ている(私だけかも?)。 適度なインターバルはブランドにとっても希少価値を生み出し、存在時間を長くさせる効果もあるはずです。草なぎさんは駆け出しの青二才とは違います。 もちろん、みのもんた氏のように、入院シーンでさえTVネタにするような人もいますが、TVスタジオがおれの人生だ、と思っている人ばかりでもないでしょう。人間という感情をもった「商品」ですので、違ったメンテナンスも必要かもしれません。
芸能人を機械装置のような道具という感覚で見た場合はどうでしょう。高性能な設備は高い品質を生み出し、高い品質は顧客に信頼をもたらします。 トヨタ自動車(とその下請けメーカー)では、工場の生産ラインは常時フル稼働をさせることはなく、どんなに忙しくとも必ず10%程度は稼働しない時間を決めているとのことです。その時間に部品の取り換えやメンテナンスを行って、休み休みに機械を使用することが、かえって稼働中の故障を防ぎ、機械の寿命を高め、強いては生産効率を高める近道である、と教えているようです(以前、関東自動車の方に聞きました)。 職人と言われる方々は、商売道具たる工具類のメンテナンスや質へのこだわりは人一倍のはずです。刃物を説くシーンなんてよく見ますね。 野球選手も名選手はグローブやバットへのこだわりや手入れを怠らない選手が多かったりします(ゴルフにも共通して言えそう)。
商業的にも工業的にも、匠の職人さんも、プロスポーツ選手も収益を稼ぐ大事なものは、大切な取り扱いが常識となっています。 芸能界だけが例外である、というのはそろそろ見直した方がいいのかもしれません。芸能プロダクションの経営も近代化が望まれます。多少休んでも人気を落とさないようにするのは芸能人本人のみならず、所属事務所の役目でもあるでしょう。 扱っている「商品」は血も涙も通っています。
もっとも、彼自身も立派な成人であるので、責めを負うべきでしょうが、その後の記者会見であれだけ堂々と謝罪ができるというのは立派だなあと感心した次第。しかし、その生真面目さがかえって、潜在的なああいった面を引き起こしたともいえ、複雑なストラクチャーですね。 もっと自然に自分のキャラを出してもいいのかもしれない。 とにかくこれを機会にゆっくり休んでください。リフレッシュですね。ワークライフバランスをうまく保とう。この事件を今後の芸能活動へのプラスにして欲しい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009/04/28 01:15:25 AM
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