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カテゴリ:仕事
昨日もおとといも準備に追われていた今日のイベントも無事終了。
日曜なのにチビ学校の先生にベビーシッターをお願いして乳がん月間のチャリティに行ってきた。 直前にイマイチまとまりが無かったものの、結局殆どの従業員が顔を見せた。 権造は家を出る直前にジョージから『カメラマンよろしく。』と任命されたのでカメラを手に出かけたのだが結局忙しくなってカットしつつ合間に撮影と一番働いたんじゃないか?!と思うほど動き回った半日だった。 妃殿下のお客さんで今現在治療中の人も2人サロンにやってきて、カットに来てもらった人達に一人ひとり声を掛けて『チャリティに協力してくれてありがとう。』と声を掛けていた。一人はキモセラピーの途中で髪と眉毛が全部抜けていて頭に綺麗なスカーフをしてた。 こんな風になっちゃってね、と明るく話すまでにどれほどの葛藤があったんだろうと考えてみると、カットする側もされる側も参加してよかったと思う。こういう実際に現在ガンと闘う人の声をチャリティの現場で聞くことが出来るのは貴重な体験だと思う。ただ乳がんと闘うひとをサポートしよう!と叫んでみても、ガンとは何か、罹った人はどんな生活をしているのか、どんな事が辛いのか、という事が理解出来てない場合が多い。 この人達が来てくれたおかげで随分と意味を持つものになったと思う。 ジョージのお客さんで権造が最近パーマをかけた人も寄付だけしにサロンに顔を出していた。ジョージと言葉を交わしてるうちに泣き出してしまったので、ジョージが外に連れ出してしばらく話をしていた。後でジョージに聞いてみたら、この人は最近子宮ガンと診断されてどのような治療を行うのか現在ドクターと相談中なんだそうだ。 この前権造がパーマをかけてその後ジョージがカットして、その時はそんな話は全くでなかったのだが、ガラリとイメージを変えて喜んで帰っていった背景には、告知されて落ち込んでいた気分を取っ払いたいという切実な思いがあったそうだ。 その後、一括メールで今回のイベントの話を知るまでは誰にもガンの話は出来ずにいたらしいのだが、苦しい思いをしている自分を救う意味でサロンに寄付しに行こうと思ったらしい。そこで、妃殿下のお客さん2人が自分達の体験をやってきた人達に話しているのを聞いて、直接自分が助かる訳でもないのに『ありがとう』と言ってまわる姿にショックを受けて何だか少しだけ勇気が出てきたとジョージに話したそうだ。 ジョージはこんな話には弱いので、すでにこのお客さんと話した後はウルウルしていたのだが、権造に話しているうちに自分も泣き出してしまった。 こんなボスで本当に良かったと思う。 最後に権造がカットしたのは8歳の女の子。 一緒に来たお母さんとお姉さんはラテン系の人達でこの女の子は明らかにアジア系である。 アダプトされた(養子にもらわれた)子なんだろうな、と思っていたら、この子がまたスゴイ。 綺麗なつやつやのワンレンを全部バッサリ切るという。 『自分は乳がんとか病気のことは良く分からないけど、ガンになる子供もたくさん居るらしくって髪の毛が抜けて泣いている子のために寄付したい。』 って権造に言ったのだ。 もも造より1コ上のこの女の子。 『自分はチャイナから赤ちゃんの時にママとパパにアダプトしてもらって今はすごくハッピーに暮らしている。自分はすごくラッキーだと思うから髪の毛なんかラッキーじゃない子のためにあげちゃっていいと思う。』 って権造に言うのだ。 8歳の女の子がサラっというには重すぎるような言葉な気がして権造はいい意味でも違う意味でもショックを受けて何だか泣きたい気分になった。 権造なんかには想像もつかない8年の人生を送ってるんだろうと思うとなんとも言えない気分になるけどこの女の子はそういった同情の類を受け付けない感じすらする。 権造がマイアミに来た頃、知り合いになった男の子もまだ幼児の頃に韓国から養子で貰われてきた子だった。 作造が働いてたレストランで権造がバイトしだした頃にこの子もこのレストランにやってきて働く事になり知り合ったのだが、ものすごく重い過去を背負っているようだった。 本人が話したくないようなので聞いた事は無かったが、普段の会話の合間に ずっと家族に対して遠慮のようなものがあって辛かったことや、韓国語を隠れて少し勉強した事とか、本当の親には会えるとはあまり思わないけど探してみたい気はするものの結局両親に話せないまま何だか一緒に暮らすのが辛くなって家を出たことの話なんかも時々聞くことになり、重い過去の一端は垣間見る事が出来た。 8歳の女の子の言葉を聞いてすぐにこの男の子の事を思い出し、この子は大きくなったらやっぱり自分のルーツを辿りたいと思うんだろうかとか、ヘンに考えてしまった。 親はきちんとすでに養子のいきさつについて話しているようで、ママやお姉ちゃんとキャーキャー言いながらバサバサ切られていく髪を見ながら盛り上がっている様子はやっぱり『家族』以外のナニモノにも見えない。 ガンのイベントだったが家族ってものに関してもものすごく考える機会になった。 イベントはそんな風に無事に進んでいったのだが、唯一暴れそうなくらいに頭にきた事件があった。 この8歳の子のカットが終わって、この子の写真もサロンのポスターに載せたいのでママに許可を貰って撮影していたときの事。 同僚の友人で同じマイアミ内でサロンを持ってる同業の人が友達と一緒に顔を出しにやってきていた。 権造はたま~に見かけるくらいなのでいつも挨拶だけするのだが、ハローと言ったときにこの人が権造と女の子の所にやってきて、『あら、ゴンゾウ、アナタの子供?』と聞いてきた。女の子が『違うよ~。ママはあっちに居る。』と自分のママを指差すと、この無神経オンナはチラっとそっちを見て言った。 『ママ?あの人は違うでしょ。アナタ、どっから見たってアジア系じゃない。ゴンゾウの方がよっぽどアナタに似てるじゃない。』 この時点で、このアマ、ビンタじゃすまないと思った権造の前で女の子はハッキリ言った。 『私はアダプトされたからあそこに居るママが私のママで横に居るのがお姉ちゃんだよ。』 この時この子がどんな顔をしてたのか。見たかったような見れなかったような気がするが、権造はこの無神経オンナに目で訴えてたので見ていない。 が、すでに上のアリエナイ台詞を吐く時点で、このアマに目で訴えるのは無意味であり、 『アラ、アダプトされたの。どうりで。』 ってフツーに凄い言葉を吐いて他の人の所に言ってしまった。 一瞬沈黙してしまった間に、この無神経オンナの発言について権造は触れるべきなのかスルーするべきなのか悩んでしまったが、結局、『写真終わったよ~。出来たら送るからね。将来今以上にビックリするほど美人になるって。』とポンと肩を叩いて終わりにした。 ニコっと笑ってママの所に戻っていったが、ママの耳には一応入れといたほうがいいんだろうか。 その前に!無神経オンナは許せん!と周りを見渡すとすでに姿を消していた。 この人、脳で思いついた言葉は全てハートを経由せずに直接口から出るようだ、と、後で妃殿下に経緯を話しておいた。8歳の女の子は妃殿下の息子と同級生でママ同士も仲がいい。ママには妃殿下経由で一応耳に入れておいてもらう事にした。 で、とっとと姿を消した無神経オンナには友人である同僚に言葉に注意してもらうように伝えて欲しいとお願いした。 なんだかんだと色んな事があり、『お客さんの新規開拓を兼ねて』なんて雑念一杯だったわりにはチャリティ色の濃い結果となった。 それでもやっぱ営業はしたが。 寄付は全て乳がんの団体に行く。 小切手での寄付の人にはあて先をその団体にしてもらったし、カードを使う人にはサロンのPCからそのまま団体のサイトに入金してもらった。 チャリティなのにチップをくれようとする人が殆どで、これまたいかがなものなんだろうと思ったが、サービスと交換の寄付であり、よって税金控除にもならないので、『お得な値段でカットできる』という理由で来る人だって沢山居た。 権造は半分カメラマンだったので大した人数もやってないし、太っ腹にチップも全部寄付してくれぃとオトコマエに言ってみた。が、その後チビを迎えに行ってベビーシッター代を先生に払うときにちょっと後悔した(笑) が、乳ガンのチャリティのイベントだったと知ると先生は最初に言ってた値段より大幅に割引してくれた。いいよいいよ、折角の休みを潰しちゃったんだから、と、そのまま最初に言われた値段にプラスアルファして渡そうとしたのだが、『マケておくって。何だか自分もチャリティに参加したような気分にちょっとなるし。』と間接的に味わいたいらしい。 なのでありがたくマケてもらった。 人間ってホント煩悩と善意の間を行ったり来たりだ。 スタッフの無関心組の中の数人は1時間ほどしたら帰っちゃったのだが、残ったスタッフも、今日来てくれた人達も、普段は知りえる事の無い貴重な話を聞いてそれぞれに意義を感じて帰っていったと思う。自己満足かもしれないけど、それでいいじゃないかって思う。 今年のTシャツのデザイン。 そしてママに許可貰ったので。バッサリ切った8歳の女の子。 前回書いたイチオシニュース。 結局、両親のヤラセであった事が判明して罪に問われるようだ。 パパの方は感情コントロールが出来なく過去にもDVで通報されたり問題はあったようだ。 結局パパの方を『バルーンを引き取りに署まで来い』と呼び出し実は事情聴取して、その間に別の捜査員達が家宅捜索と家族に事情聴取したところによると、子供3人は両親のでっち上げであった事を理解しており、屋根裏に隠れていたはずの6歳の男の子も実は屋根裏にすら居なかった可能性大らしい。パパから実はこの件の計画について聞いた事がある、と名乗りを上げた人がネタをあるサイトに売ったり、捜査費用を請求する事になるかもしれないと警察が発表したり。 まだ最終的な罪は決まってないし逮捕されても居ないので家族揃ってフツーに買い物してるようだ。 ママには過去のDVの件を踏まえて安全と思われる場所に移ってはどうかと警察は勧めたらしいがママは拒否。 日本で言うところの児童相談所も虐待や健康状態などのチェックに動き出すらしい。ママも一緒に逮捕されるかもしれないからそうなったら3人は、、、。 さっき読んだこの続報。 昼間の体験とあまりにかけ離れていて頭がクラクラする。 そんな疲れた権造のためにクリックよろしくお願いします! ↓↓↓ にほんブログ村 ピンクリボンの色にした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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