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2010年09月30日
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カテゴリ:美容、健康
めずらしく作造が病院に行った。
毎年、夏に帰国するときに血液検査だけチャチャっとやるくらいで、あとは市民生活をいともたやすく崩壊させうるアメリカの多額な医療保険に入ってるにも関わらず、知り合ってからマイアミでドクターに掛かったのは、目が充血して真っ赤になったときに目薬をもらいにいった時のみ。。

今年の夏の帰国のメインイベントは人間ドックデビューだったんだが、帰国のかなり前からとっととマイ実家に連絡して近くの医療施設の人間ドックの料金や内容を送ってもらって、んじゃ~コレもオプションで、いや~胃カメラ飲むのは恐ろしいからバリウム飲むことにしよう、婦人科検診もとっくに行く時期過ぎてっからついでにやっとこう、といろいろ吟味して計画立ててた権造とは違い、だんだん帰国の日にちが迫ってくるにつれて面倒くさいモードたっぷりの作造。よって権造は速攻で義母造に電話して即病院を探して予約を取っておいてもらえるように要請していた。
結局、人間ドックは逃げたものの、ある程度の精密検査を作造は受けて その結果血圧が高いだの何だのと今までの医者嫌いと普段の不摂生が祟ってアレコレ引っかかったようだ。
そしてその時もらった降圧剤が無くなってしばらく経ってるので、今回は作造レストランの近くで知り合いが何人か通っている病院へといくことになり、今日薬をもらってきたようだ。

権造は日本での衝撃的な人間ドックデビューの結果、血液検査や機能の検査はオールAで各数値もなんとすべて平均内であった。どうしようもないくらい優秀な結果である。
ただ、腹部エコーで3年前に陣痛の100倍くらいの痛みに苦しんだ腎臓結石がなんとまだあることが発覚したのと、前から気づいてはいた胸のシコリのマンモとエコーで引っかかって、その2つのせいで総合判定はCにまで転落してしまった。
腎臓結石はまぁ爆弾が爆発するまでどうしようもないとして。
胸の方は気になるので細胞検診をしてもらおうと、先月日本から送ってもらったフィルムや画像コピーを持って婦人科医でも『Breast Center』という胸専門のクリニックにセカンドオピニオンをもらいに行った。
結果は、細胞検診するまでもなく新たにエコーをやってもらって触診した結果、よくある良性のものだと断言されたので、とりあえず半年後に念のために検査するだけでその後は年一回のマンモとエコーで大丈夫らしい。

そんな結果にホッとしつつドックにかかっては来たものの、この胸の件とドックの結果を報告しつつマイドクターのアヒア先生の顔を久々に見に行こうと今月はアヒア先生んとこに年一回の検診(といってもドックの報告がほとんど)に行ってきた。
日本でそこまで調べたんだったら大丈夫っしょ~と、アヒア先生は毎年ルーティンになってる血液検査はパスって問診で気になった部分の血液検査だけしてくれた。(←結果はノープロブレム)
ドックの検査結果表ってもちろん日本語だからアヒア先生はさっぱり分からないが、検査項目の部分のアルファベット表記の成分なんかを見て、調べる量の多さに感心してた。

先生も言ってたが、アメリカの医療と言うのは『予防医療』というものが欠落している。
毎年インフルの予防注射がある、というレベルくらいで、殆どの人達は医療費の高さも手伝って、もう我慢できないくらいに症状が現れて初めてドクターのところに駆け込むわけだ。結果、早期発見よりも長期に渡って複雑な治療をすることになったり、ヘタすりゃ手遅れという事態も多々起こるわけである。医者や製薬会社が儲かって人命がおろそかになっている非常に悪しきシステムと思う。
なのでこの日本の人間ドックのようなpreventive care・予防医療は、もう世界中で真似して称えるべきシステムだと思う。『ドコも悪くないんだけど、年に一度アタマの先から足の先まで調べる』という事はこっちの人には信じられないらしいが、ドックの話をすると10人が10人、すばらしいシステムだと言う。
ドクターのオフィスはここ、血液検査は別の場所、エコーやスキャンは専門の機関で、と何もかも別の場所で別々に予約とって何度も出かけないといけないこちらと違い、1日または半日で同じ場所で何もかも出来て更に終わった後にランチがついてくる、なんて夢のような話じゃないか。


この人間ドック。

権造は生まれて初めて行ったのだが、ふつーに会社から年に一度行っているベテランの人々から見ると、きっと権造はかなり怪しい人物に映ったことだろう。
あまりにもシステム化されててチャチャッと効率よく『次は1階の眼科に行って下さい。』『今婦人科のほうが空いてるようですから先にこちらにしましょう。』と手首に巻いたバーコードをピッピッとスキャンするたびに的確に効率よく振り分けるので、ベルトコンベアに乗っかった部品みたいなもんだな、自分。と権造はいたく感心してしまった。

そして幼少のころから今に至るまで経験したことの無い検査の数々。。。

眼科の前で自分の番が来るのを待ってるときにドアに張ってある張り紙を見てると『眼底撮影』と『眼圧測定』とある。
眼底撮影の文字の横には目ん玉の裏側部分の血管の写真が。
コレ、、、、、。一体どうやって撮影するんだ????
目ん玉が邪魔になって裏側の血管なんてフツーに撮影したら写らないはず。。。
もしかして痛い恐ろしいことをされるんじゃないかと急に不安になる権造。
そして更に不安を煽るのが『眼圧測定』の4文字。
目ん玉の圧力って、、、。どうやって測るんだ?? 頭の中で想像する眼圧測定は、、、。

看護婦おねーさん: ハイ、目は開いたままにしてくださいね~。指でギュ~~っと押しますから目ん玉がぶっつぶれそうになったら言って下さいね~。
もしくは、、。
眼圧測定マシーン: ハイ、アナタノメンタマハ コテイサレマシタ。 モウメヲトジルコトハデキマセン。 メンタマゼンポウヨリ コノキカイデオシマスカラウゴカナイデクダサイ。 

こんな感じでとにかく目ん玉存続の危機!!ってくらいとにかく眼球をギュウギュウ押されてその押す力を測定するに違いない。
ちょっぴり人間ドックに来た事を後悔した瞬間に『ゴンゾウさん、検査室へお入り下さい。』と呼ばれた。
中に入ると若いキレイなオネエサンがニコニコしている。
言われるがままに顎を左の機械に乗っけて、ハイ、じゃあ中を覗いてくださいね~と言われ覗いた瞬間にピカッ!!!!!!
え。。。。。
『あの~、これで目ん玉の裏っかわの血管なんて写るんですか?』
思わず質問する権造。
一瞬キョトンとするオネエサンに『いや、なんだかもっと痛い事をするのかな~と思って。』と言うと、オネエサンはフフフと笑って『眼底撮影初めてですか?』と聞かれてしまった。
マズイ。。コノ年でいまさらドックデビューしてるのがバレてしまった、となんだか照れた権造はおとなしく右の機械の前へ。 コレが恐ろしき眼圧測定マシーンである。思わずビビった権造がアタマ引き気味にしてマシーンを観察していると、オネエサンは容赦なく『ハイ、じゃあ覗いて下さいね~。目は開けたままでお願いします。』と言う。
指でギュ~~~の方は無くなったが、きっと覗いたトコから何か出てきて目ん玉押されるんだろうと、危険だ!目を閉じろ!という本能の指令と戦ってると、いきなりプシュっ!!!!!
え。。。。。
ブハッ!!!!期待と恐怖感が大きかっただけに空気プシュっに思わず吹き出してしまう権造。
思わずまたビギナーっぷりを披露してしまった権造にオネエサンは大うけであった。

大体、、。
その前の血圧測定や体のサイズ測定の時だって、目新しくないので大して注意を払ってなかった権造。
『次は腹囲を測りますね~。』
という言葉は上の空で聞いていたのだが、『え~と、腹囲は○○センチ』と記入する看護婦さんの言葉にハッとなり、『ハァ? ホントですかっ??』と食って掛かる権造。
ビックリした看護婦さんは『あ、スミマセンっ!!!もう一度測りますね!』とあわてて再度計測。 が、同じ数字である。 何が何でもちょっと数字デカイんじゃないですか~?とショックな権造の様子を見て、『あ、胴囲とは違いますよ。ウェストはさっき測りましたよ。』
、、、、、、。スミマセン、、、。全然聞いてませんでした、、、、。
とにかくこんな調子である。

極めつけは最後の胃の検査。
バリウム飲むアレである。

機械の大きさに圧倒されてると、技師のおっさんがとっとと機械の上に上がれという。
『その横にある粉を全部飲んで下さい。』
見ると粉がコップに入っている。バリウムなるものを見たことの無い権造は、へぇ~バリウムって白い液体だと思ってたら最近は粉なんだ~、全然ラクチンだ、と一気に気が楽になった。
で、粉一気。
『ゲップは絶対しないように!ハイ!すぐに横のコップを一気に飲むっ!!』
え?横を見るとナンダヨ、コップには一気飲みの限界に挑戦するかの量の白い液体。なんだ、コイツがバリウムかよ。 チッと舌打ちしたい気分もつかの間、急にお腹がぶくぶくする感じがしてゲップしたくなってきた。
あせった権造はコップを手に仁王立ちで一気飲みしようと思うものの、飲みづらいこと極まりないこの液体には閉口した。 一気飲みといわれたからにはコップから口離したら、あの怖いおっさんに怒鳴られると思い、チビチビと飲んでると、
『もっと早く一気に飲んでっ! こぼすと画像に写っちゃうから絶対にこぼさないように!』
おっさん、もうちょっと親切にしゃべれないのかよ、と思った瞬間に権造の口の横からダラーっと流れるバリウム。。。
『あ~、こぼしちゃってっ。いいよ、そのまま全部飲んでっ!』
良いんだったら言うなよ、と泣きたくなりつつなんとか必死で一気飲みしてコップを置くと間髪入れず響き渡るおっさんの声。
『ハイっ!ぐずぐずしないっ!横向いてっ!角度は30度くらいっ!違う!反対っ!行き過ぎっ!』
とにかく罵倒され続けバッタンバッタンと台の上をのた打ち回る権造。次はひっくり返ってだの、上向いてだの、とにかくクルクルと異常なスピードで回され続け、そのうちそんな自分におかしくなってきてクスクス笑いがとまらない。
『何ニヤニヤしてんのっ!ハイ、じゃあその棒しっかり握って!傾けるからね、しがみついて!!』
で、捕まる棒を握り締めた権造の体はどんどん傾き、アタマが下になって落っこちそうになる。
オイオイオイ~~。こんな過酷な検査ってアリ? もっとお年寄りフレンドリーな機械にしないと年配の人達は無理だろう、なんて思いつつ、宇宙飛行士の訓練バリに体をクルクル回されたりひっくり返されたりしてる自分はやっぱ滑稽でしょうがない。

きっと、、、。 アハハハ~なんて笑いながらクルクル台の上を回ってる患者なんて、あのおっさんの長い勤務暦の中でも珍しい度かなり高いに違いない。。

そんな感じに非常に興味深く面白く感嘆しきりの人間ドックであった。
来年もやってみよう。 バリウムは同じおっさんだったらきっともっと楽しいだろう。



アヒア先生は必要なとき以外は薬は飲ませない派なので、年齢とともに近づいてくる更年期に対応してサプリの変わりにアレ食えコレ食えといろいろ食べ物のアドバイスをしてくれる。
なんだか、ナッツ類とベリー類が権造の年代の女の人にはいいらしいので、ここ最近はチョコだのクッキーだの甘いものの代わりにナッツ各種とドライベリーが入ったのを買ってきて小腹が空いたらポリポリ食べたりしている。
ちょうどタバコも辞めてるし、軽い運動も毎日やっている。
なんだか調子サイコーって感じである。
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最終更新日  2010年09月30日 12時41分38秒
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