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カテゴリ:舞台/コンサート
『カリギュラ』 2007年11月7日~30日 @Bunkamuraシアターコクーン 作:アルベール・カミュ 演出:蜷川幸雄 出演:小栗旬 勝地涼 若村麻由美 **************************************** 「不可能!おれはそれを世界の果てまで探しにいった おれ自身の果てまで」 蜷川幸雄の舞台『カリギュラ』を観に行ってきました。 小栗旬人気のため チケットは高騰する一方ですが、 わたしはちゃんと数ヶ月前にちゃんと1F席をGET☆ ずっと楽しみにしていた公演なので、 ワクワクしながら席につく。 客電がおちると そこはローマ帝国! 鏡張りの舞台、 中央にすえられた真紅の玉座、 白いすそを長くひくローマ帝国人・・・ 大好きなテイスト~!と喜んでいたら、 小栗登場後にいきなり 舞台にけばけばしくネオンがともり、 ギターがいなないたっ! パンフレットの蜷川幸雄インタビューを読むと “華麗に、美しく、破滅する カリギュラこそパンクの王” って書いてあったんで、それを読んで演出に納得しました。 だって、 ローマ帝国を模した舞台の端に、 ちいさなあのマークのネオンがまたたいてたんだよ。 そう、ローリングストーンズのアレ。 舞台の雰囲気は Hard Rock Cafeと化しておりました。。。 その中で、 小栗旬がみせるカリギュラは すごくかっこよかった。 てか 演技が上手・・・というより、 ものすごくパワー、躍動感、本気感、雰囲気、色気があって、 鬼気迫ってて、 本当によかった。 蜷川幸雄の舞台って、 すごく演技の上手な役者さんばかり出ているけれど、 その空間をぶっこわしてくれる主役がいるからこそ、 成り立つんだろうなぁ と、初めて思ってみたり。 さて この『カリギュラ』はカミュ原作ということで、 もちろん話が難しい・・・。 ストーリー中では 難解なダイアログが多くて でも、 相手をやりこめようとする嘘だらけの論戦の中に たまに電撃的に真実がきらめく瞬間があって・・・ それにゾクっとしました。 カリギュラとケレアの対話では、 ちょっと涙が出そうになった。 あの場面、 ケレア(長谷川博己)がずっと冷静な口調で 人間味を隠して演技してるからこそ、 味が出るんだろうなぁと。 う~ん。 セゾニア役の若村麻由美さんは、 母性と仇っぽさの両方の魅力がステキだった。 美しいわ・・。 詩人役の月川悠貴さんは、 出番がすくなくて残念。 大好きな役者さんなので。 とにかく、 いろんな役者さんによって成り立っている『カリギュラ』は、 それでもやはり 小栗旬のパワーでかっこよくぶち壊されてて あーこれは蜷川幸雄の設定通り、 小栗旬のために作られた舞台なんだなぁ、と。 3時間を越す長い舞台、 最期にカリギュラが鏡を叩き割り、 大きく跳ね、 「おれはまだ生きている!!」 と叫びながら 数え切れないほどの剣で 数え切れないほどに貫かれて ついにバタリと倒れ死に、舞台が暗転したあと・・ なんだか自分までグッタリしてしまっておりました。 はぁぁ。 座って観てるだけなのに、すごい体力を使った気分。 やっぱりお芝居はいいね。 ☆オマケ☆ これから観る人に・・・ 平日のマチネでも、立見席はいっぱい。 劇場前には、 立見券を求める人達が列をつくって座り込んでいる状態。 劇場内は、 パンフレットを買うにも3重の列・・・。 心して早めに行った方がいいかも。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.02.06 09:12:01
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