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October 3, 2006
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カテゴリ:Movie 映画
 白バラの祈り ゾフィー・ショル、最期の日々

ついに見ることできました。

1990年代になって、ゲシュタボ(国家秘密警察)のゲシュタボの尋問記録が発見される。戦後封印されていたゾフィーと白バラの仲間の最期の日々。

やっぱり紅一点そして映画のタイトルにもなると、リーダー的な白バラを率いたイメージをさせられるのですが、ゾフィー、医学部に通う兄ハンス、同じく医学部学生クリストフ、同じミュンヘン大学教授と学生の計6名で活動。ゾフィーは当時まだ21歳で、戦後の現在から見れば女の子なので不憫だと感じられるところですが、6人の主要メンバーの1人だったわけで、ゾフィーだけ「英雄視」されるのには、ちょっと違和感が。私も含め、ゾフィーが多くの人が白バラを知るきっかけになったとは思いますが、あくまでも「白バラ」としての活動を「英雄視」したいと思います。

それから、DVDリリースや映画予告の売り文句の「世界中がすすり泣いた」ってのにも、ちょっと違和感が。なんかですね、批判的でどうでも良いことにこだわってるかもしれませんが、こういうことを、お涙頂戴の売り文句みたいなのやめて欲しかった。

「勇気」に感動するなら理解できますが、「かわいそうで泣ける」のが感動ではないと思います。人が不幸や不遇を乗り越えて、ハッピーエンドで終わる感動の伝記ではない、戦地や空襲の犠牲とまた違った、戦争の犠牲。

こだわり過ぎですが、どうしても「世界中がすすり泣いた」ってのが、気に入らなかったので。せめて「勇気に」ってのを頭につけてくれたら。


★ストーリー
ゾフィー、兄ハンス、医学部の友人クリストフらで活動していた白バラ。1号~4号までは郵送でビラをミュンヘンの人々へ配っていたが、ゾフィーとハンスは最後のビラをミュンヘン大学構内で配布。それを用務員に見つかり、逮捕される。

逮捕後のゲシュタボとの尋問、刑務所の同室にいた囚人との会話、犯行を認めてから裁判を受け刑が執行されるまでのストーリー。

★感想
戦時下であれば有罪、戦後それがその国が敗戦していた、間違っていた過去だと気付いた、認めた時には「英雄」。信念を貫いた白バラは正しかったと薄っぺらな感想ですませたくないですが、同じ境遇にあったら同じ態度でいるのが偉いとも言えないし、その一方命があれば自分だけ助かれば正しいことに目をつぶるのかと軽蔑する…選択肢的な意味で、命を懸けるか、黙認して生き延びるか、戦時下ではない今生きている自分は命が優先だし、どっちが正しいか正直わからない。だた、正しくないとは思うけど、その先どう行動するかなんてわからない。絶対に信念を貫くと思っても、命が惜しく思うかもしれないし、命を懸ける価値がない国かもしれない。その時にならないと。

今は戦争がない国に暮らしているけど、税金を払って、仕事をしたり学校に通ったり、生きるために生きている、住んでいる国に「戦争のために協力しろ、戦争へ行って死ね」と言われていたら、そんな教育を受けていたら、親も学校も近所もそれが偉い・当たり前だと言う環境であれば、自分はゾフィーたちと同じく、間違っていると感じられるかなと思う。知っていることが全てだと思い込んで、戦争の実情はこうなんだと疑いを持ったり、調べて、それを受け入れられるか。ゾフィーとハンスは親からの影響もあったけど、そんな正しい考えを持った親がどれくらいいて、それを子供に言って聞かせる勇気があるかと思う。

この映画は最後のビラを大学で配る配らないというところから始まり、ゾフィー中心のストーリーなので、それまでの活動の経緯と、主要メンバーの処刑後、終戦を迎えた白バラ、戦後の白バラなど、「白バラ」として知りたいので、時間ができたら本を読もうと思います。

最後にですが、例外的に、裁判と刑執行の異例の早さを知り驚きました。

さて、今日はやっとLostの続きのレンタルして来ました。
時間があったら、今日見ようと思います。


***追加***
ゾフィーを演じた、ユリア・イェンチについて。
戦場のアリア』『青い棘』に出演した、ダニエル・ブリュールと『ベルリン、僕らの革命』で共演しています。

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Last updated  October 3, 2006 08:16:13 PM
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