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テーマ:映画館で観た映画(8560)
カテゴリ:Movie 映画
スピルバーグ、スコセッシも奪い合った、パトリック・ジュースキント原作の大ベストセラー小説「香水 ある人殺しの物語」の映画化。 18世紀パリ。 同じ時期、同じパリを舞台とするマリー・アントワネットやブルボン王朝に出てくるような、美しく、洗練されたフランス、パリではない、悪臭漂う、不潔な、住む人々も最下層・・・そんなパリからストーリーは始まります。 ★出演 ジャン=バティスト・グルヌイユ=ベン・ウィショー ジュゼッペ・バルディーニ=ダスティン・ホフマン リシ=アラン・リックマン ローラ=レイチェル・ハード=ウッド ★ストーリー(ネタバレなし) 生まれながらにして、超人的な嗅覚を持つグルヌイユは、パリの魚市場で産み落とされ、育児所に預けられるが、他の子供から仲間外れにされ、グルヌイユは嗅覚だけを友に過ごした。13歳になった時、皮なめし職人に売り払われ、皮なめしの仕事に就く。ある日、パリの街へ配達を命じられ、運命の香りに出会い夢中でその香りを追うグルヌイユ。 その後、なめし皮の注文を受け、香水調合師バルディーニに出会い、ついに究極の香水を調合する・探し出す世界に足を踏み入れることに。 グルヌイユの超人的な嗅覚の才能と、探し求める究極の香水とは? その究極の香水を調合することができるのか? 育児所、皮なめし工場での生活を経て、香水調合師に弟子入りしたグルヌイユの人生と、追い求める香りへの執着と才能。 ★感想(ネタバレ部分は反転で) 今までにない映画だった。見てよかった。 貴族や王族、芸術、ファッションではないパリの一面に、グルノイユの人生そのものが映し出され、よりリアルだった。 ほとんど口を利かないグルノイユだが、香りへの執着と、そのために生きる様が、行動、表情から強烈に伝わってくる。ここで、有名俳優ではく、無名のベン・ウィショーが、原作を知らない自分にはグルノイユその人以外に見えなかった。 生まれてから、幼い時代、そして青年になってからと時の経過とともにストーリーが展開。幼年時代のエピソード抜きに、調合師となってからのグルノイユを語ることはできないと思ったので、ストーリー展開には満足。上映時間も2時間を越えているのに、あっというまだった。決して長いと思わなかった。どのシーンも気を抜けなかった。 また、キャスティングもベン・ウィショーの他、助演のダスティン・ホフマン、アラン・リックマンにも大変満足!グルノイユが類稀な能力を持つ天才という強烈過ぎるが、それだけを一人歩きさせない存在感で演じられるキャスティングだと思いました。 う~ん、これはDVD買うな!きっと!私は、すごく好きです。 ただ唯一不満なのが、ラスト・・・ 帰り道友達とも話しながら歩いたのですが。 グルノイユが善悪の区別を知らないで、究極の香りを見つけ、保存することに執着して、やっとその香りを手に入れる。だから、そのまま罪の意識を知らず死刑になって欲しかったなぁと思いました。 なーんか、最後死刑執行を見物に来た人々がグルノイユに平伏すのが、あそこまで連続殺人犯に怯え、憎んでいた群集が滑稽で・・・重いまま、グルノイユが罪の意識もなく、どうして自分が死ぬの?と思いながら、不幸な死に方をして欲しかったです。 そして、リシまでもグルノイユに平伏してしまうのが・・・それほどの香水の威力と、それを調合・見つけ出したグルノイユがすごいと説明したかったんだろうけど、リシだけは、その香りの中に娘を見つけ、更にグルノイユを憎んで欲しかったと、恐ろしく友達を意見が合いました! これは、本当に面白かった!!! インディペンデント系映画や、ヨーロッパのストーリーが好きな方、ひとクセもふたクセもある映画が好きな方に、是非おすすめします! これから原作を読んでみようと思います! ↑ パトリック・ジュースキン原作(英語版) ↑ 日本語版原作 予告、TVCM、出演者・監督のインタビューなどがオフィシャルサイトで見られます!こちらより お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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