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テーマ:お勧めの本(7394)
カテゴリ:Reading 読書
↑ 『広島 爆心地 中島』原爆移籍保存運動懇談会[編] 現在の平和記念公園一帯は、江戸時代からとても繁栄した地域だったそうです。 そこにお寺があり、会社、病院、料亭、呉服店、そして人が住んでいました。 たった1発の爆弾により、その地域は消されました。 建物も、人間も、人間が住んでいた面影もです。 通常、建物は古くなったりして、取り壊し、立替、もしくは時代が変わり、道路が整備されたりで、何十年もかけて街並みは変わりますが、変わるではなく、消滅したのです。 ここで掲載されている写真を紹介することはできませんが、ある1枚の写真がありました。それは、ある場所の地層の断面図です。 そこに黒い断層があります。それは60年以上も前に落とされた原爆によって、焼け焦げてしまった土・地面であり、更にその上に焼けた建物の灰などが積もった層です。 それを見て、その傷跡の上に、現在人びとが住んでいる、建物が立っているんだと思いました。 この本は、多くの写真と(現在と過去の土地の比較のための航空写真、当時の建物の写真が中心)、中島地区に住んでいた人びとの体験談、原爆が落とされた当日建物疎開に動員されていた学生たちが犠牲になったことの2章から構成されています。 特に興味深かったのは、動員学生について、被害状況、その当日各学校が取った対応などが書かれた2番目の章で、同じく原爆が落とされた長崎よりも多くの学生の命が奪われた理由と状況について書かれています。 明日は広島原爆記念日です。 その原爆の威力は、爆心地の地表で3000℃~4000℃(太陽の温度が5700℃、鉄が溶けるのが1500℃)、爆心地から2キロ以内は全焼・全壊。全焼した地域では、燃えるものは全て燃えつくされ、鉄や石、ガラスさえも溶け溶岩状態だったそう。 詳しくは、広島平和記念資料WEBSITEを参照してください。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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