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野球も熱いがボクシングも熱いぜ!! 日本人キラー倒すため 長谷川王座返上も3月14日7時1分配信 スポーツニッポン WBC世界バンタム級王座の8度目の防衛戦で1回TKO勝ちした長谷川穂積(28=真正)が13日、一夜明け会見に臨み、王座を返上して2階級制覇を目指す構想を明かした。厳しくなる減量苦から「バンタムにこだわりはない」と明言。標的にWBA世界フェザー級王者クリス・ジョン(29=インドネシア)の名前も出ており、一気に2階級上げる可能性もある。 26年ぶりの3試合連続KO防衛。日本歴代3位の8連続防衛。157秒TKOを「練習したことを試す前に終わった」と振り返った長谷川は、記録にも伝統のバンタム級にも未練はなかった。 「バンタムには正直、こだわりがない。1、2階級上げた方が動ける」。10キロ以上といわれる減量は、試合ごとに苦しくなっている。「バンタムだと足に力が入らない。フェザー級くらいまでは体をつくれる」と、王座を返上し、2階級制覇を目指して階級を上げる意向をはっきり口にした。 所属ジムの山下正人会長は「希望をかなえてあげたいけれど、僕らだけでは決められない問題だから、五分五分」と即答は避けたが「記録にこだわるよりは強いうちにビッグマッチを組みたい」とも話した。スーパーバンタムかフェザー級が標的となるが、WBCはともに日本人が王座を保持しており、WBA王座を狙うことになる。 2人のWBA王者のうち、長谷川が対戦を希望しているのがフェザー級王者のクリス・ジョンといわれる。ジョンは2月に11度目の防衛に成功した安定王者だが、日本人キラーとしても知られている。04年6月に初防衛戦で佐藤修(協栄)を判定で退けたのを皮切りに07年8月に武本在樹(千里馬神戸)、昨年10月には榎洋介(角海老宝石)に勝利。日本でもおなじみの強敵だ。 相手にとって不足はない。それ以上に、ジョンに勝てば、2階級を制覇した過去5人の日本人王者にはない、1階級飛ばしての快挙達成となる。王座を守り続けるよりも未知への挑戦を。円熟機を迎えた長谷川が、新しい伝説へ動き始める。