|
カテゴリ:カテゴリ未分類
昔のことわざに「桜切るバカ、梅切らぬバカ」というのがあります。 元々は梅の木をせん定せずに放任栽培することを戒めることわざだと思いますが、桜の木は切り口から腐りやすいとか、いろんな理由もあって、桜をむやみに切ることを戒める意味ももちろんあるわけです。 最近うちの近所の桜の木が次々に切られているのを見かけます。今ちょうど花が咲いて見ごろを迎えているためによけい目立ちます。 もっとも青森県弘前市のようにリンゴせん定の技術を背景にソメイヨシノをよみがえらせたりした例もあるので、“切る”ことがすべて悪いことではありません。ただそこには桜をよみがえらせたりバランス良く伸ばすためのヴィジョンと技術がなくてはなりません。そのようなヴィジョンや技術を持たずに“邪魔な部分を切る”というだけのことであるならば、切らない方がましだと思います。 世間では敷地外に出た木の枝は地主の権利を主張されると切らなくてはならんそうで、敷地の外周に植えられたような桜はことごとく切られているようです。枝によって事故が起こるかもしれない道路とか、隣家の窓を突き破りそうな枝とか、明らかに邪魔な枝ならわかりますが、歩道や農地などに出たやつまで切られているのがあります。 また落ち葉や毛虫も問題になるということらしいのですが、そんなに世知辛くなってしまって良いもんでしょうか?“邪魔→切る”という短絡的な発想に今の世を見るようで、とても心が痛みます。 近所の切られまくっている桜も、そのような明確なヴィジョンと科学的根拠に基づいた、しかもせん定の技術に裏打ちされたものであることを切に望みます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
|