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テーマ:お勧めの本(7394)
カテゴリ:今日読み終えた本
題名:「卵の緒」 著者:瀬尾まいこ 発行:新潮文庫 頁数:216 読みやすさ:4/5 おすすめ度:3/5 短編2本立てのシンプルな本でした。 1本目の「卵の緒」は「僕は捨て子だ」という言葉で始まるこの作品ですが、 読み進めていくととても深い物語でした。 小説らしく普通にはありえない展開なのですが、家族とか、絆とか、あら ためて考えてしまう内容です。全編を通じて、奔放なお母さんに育てられ、 逆に冷静な子供になっていく主人公がいい感じでした。 2本目の「7’s blood」は、ひょんなことから異母兄弟が2人暮らしをしな くてはいけなくなるお話で、その兄弟(姉と弟)のやりとりがおかしくもあり悲 しくもあるという感じで、ストーリーの軸になっています。特に父親が外に作 った弟が舞い込んできてからの行動たるや、とても小学生とは思えないく らいかいがいしく働きます。でもその裏にはいろいろと子供なりの処世術が あったり、純粋な気持ちがあったり、なかなか複雑な心模様が感じられて 興味深い感じです。 この本は2本の短編がパッケージされていますが、どちらも一般的な状 況ではないのですが、家族とか絆とか、普段あまり意識していない部分を 読者に問いかけるようなメッセージがあるように思いました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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