カテゴリ:たまには素のまま
もちろん、私はギルドもギルドの仲間たちも放置し、
無責任極まりないことに、何も真意を告げていないままだった。 思うところをきちんと話して、けりをつけるために、 クロノスに帰っていくべきとは判っていたが、どうにもそれが出来ない。 ところが、出張先で「白熊」につられて会った寝落ち王のマジシャンに誘われ、 数ヶ月ぶりにマジ・コロで沸き立つ大陸へと降り立つことになった。 久しぶりに言葉を交わしたギルメンも、ラピ3の旧友たちも、 インしなくなる前とまるで変わらずに、暖かい言葉をかけてくれる。 話したくないことがあることも、隠したまま抱えているものも丸呑みして、 それでも「おかえりなさい」と言ってくれる仲間が嬉しかった。 そして、何よりも申し訳なくて、居たたまれなかった。 私はMMOと言う、他者との関係性が全ての世界で、 八方美人的に生きる自分が嫌で、誰よりも許せなかったんだ。 人に嫌われたくない、いい人でいたい。 きれい事だけで渡っていこうとする。 いい人を演じる欺瞞に疲れちゃったし、もう「嫌なことは嫌」と言いたかった。 それを素直に出せないから、逃げていたんだ。 そんな最中だった。 色々なことに辟易としていた夏の終わり。 いつもカラオケや食事に付き合ってくれていた友人のひとりから、 妙に気になるメールが届いた。 今にして思えば、それがすべての転機になった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005年10月28日 07時28分12秒
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