東ドイツ製励磁型スピーカーユニット(3)
このスピーカーユニットのボイスコイルの直流抵抗は、15.3Ωとの事。手持ちのデジタルLCRメータのLCR-9183は、交流測定なのでインピーダンスがある程度判る。測定周波数は、100Hz,120Hz,1kHz,10kHz,100kHzと切り替え可能。励磁電圧DC65Vで問題ないことが判ったので、電源をONにして測定を開始する。1kHzの「ピー」という音が聴こえ、測定値は17.7Ω。周波数を切り替えながら測定した結果は100Hz - 22.9Ω120Hz - 16.9Ω1kHz - 17.7Ω10kHz - 29.8Ω100kHz - 94.8Ω接続端子は、16ΩでOKのようだ。ただ、他のフルレンジスピーカーで聞こえる10kHzの「チー」という音が、耳を近付けても聴こえない。最終的にはツイーターが必要みたいだ。能率は、パイオニアのPE-16と同程度の音量だったので90~92dB位か?まとめると、このユニットの独断仕様はインピーダンス:16Ω最低共振周波数(fo):不明(40Hzとする)再生周波数特性:fo~10kHz最大入力:5W出力音圧:90dBと決めた。ここまで判った後、裸の状態で、手持ちのモノラルアンプの一つ「カソードチョーク実験用コンパチプリメインアンプ」につなぎ音出しした。出力管は808、励振管は6AR6が挿してある。入力でタムラのTN-347を使用してステレオをモノラル合成している。どのスピーカーユニットも裸の状態で鳴らせば素直な良い音を出すが、このユニットは出色だ。以前マニアの方々の励磁型スピーカーを聴いた時と同じ傾向の音である。中音がやや引っ込んだ印象だが、このあたりはアンプでどうにでも出来るだろう。俄然やる気になっていきた。