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穏やかな爆弾

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カテゴリ:声がなくなるまで
雨音が・・小気味良い音を立てながら
目覚めたばかりで朦朧としている
僕の耳元を擽っていました。

時計を見ると、午前7時5分前。

薄暗い部屋。
締め切られたカーテンの隙間から
朝日の恩恵が零れて来ないのは空が曇天の証拠。

「そういえば・・今日は
 朝から雨だって言ってたっけ。。」

取り敢えず、夜中のウチにくぐもった
部屋の空気を入れ替えようと
だるい身体を諌めながら立ち上がり
カーテンに手を掛け、一気に開放しました。

「!!」









・・アマガエルが一匹、窓にへばり付いていました。

「ココ二階だぞ?根性あるな~」

しかし、このまま窓を開けると
カエルは不意打ちバンジーを決行しそうなので
仕方なく、三方ある窓の二方向だけで換気。

朝食を済ませて戻ってくると
カエルは何処かに立ち去った後でした。




昨日、ホームヘルパー養成講座のスクーリングで
一日慌しく動き回ったので
今日は買っておいたエッセイ本などを
読み耽ってまったり休日を楽むことにします。

暫くの間・・
運命の人を占って貰ったら
『人格破綻者のアラブ人』などと明言されてしまった
女流作家のネタ人生に、落涙しながら笑い転げてると
激しく喉が乾いてる自分に気付きました。

「コーヒーでも入れようかな?」

だらだらと寝っ転がっていたソファーから
ばりばり身体を引き離し、足を一歩踏み出します。

その次の瞬間。

「!!!!!」









カーペットの上に見つけたものは
一滴の緑色した染み。

あまりにも不意打ちだったので
思いっ切り踏みつけそうになり転倒!!
(転ぶのは久し振りですね)

そう・・カエルです。

先程まで、窓にへばりついていた彼なのかは
判断し切れませんが
れっきとしたアマガエルさんが
僕の部屋の中央に陣取り、こちらを見据えております。

「なんでお前はこんな所にいるんだ??」

取り敢えず、このままにしておくわけにもいかず
引っ掴んで庭の隅まで運んで参りました。

しかし・・腑に落ちません。

確かに、窓は開けていましたけど
網戸はちゃんと閉まってました。
勿論、カエル一匹が出入りできそうな穴なんて開いてません。

では、彼はどうやって
この密室の中に侵入したのでしょうか?

「ワープ??」

新しい学説が誕生しそうです。





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Last updated  May 13, 2004 07:25:30 PM
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