|
カテゴリ:たろうと愉快な下僕達
※ 連作です。
前編を読んでない方は こちら からどうぞ。 たろうへ たろう、本当に二周年おめでとう。 冬は寒かろうと たろう用のマフラーをあつらえてみました。 風邪などひかぬよう 気をつけてくださいまし。 たろうの笑顔が 母の元気の素ですよ。 母より。 たろう「母上様~~~~!! たろうは・・たろうは感激でございます~!! お母様は寒がりのボクの身を 案じて下さってるのですね!! 土間に寝床をしつらえて 土ぼこり塗れで眠るボクの枕元へ 杯片手に、爆笑しながら カビの生えた刺身を戯れに与えるような 変態ご主人様の下に 丁稚奉公に行った憐れなボクが 少しでも暖かく過ごせるようにと 切実なる願いを込めて このマフラーを送ってくれたに違いありません!!」 まぐろ「誰が、変態だ・・誰が。。」 たろう「見てください!まぐろさん!ここんところ!!」 たろう「名前の入りですよ!! これって・・ 戦地へ赴く肉親などのために、武運長久を願い 女性が布に縫い付ける『千人針』というヤツですか!? 確か・・これを腹巻にすると 敵弾が避けて通る・・なんて みかわしの服と同じ効力が得られると聞きました!! 凄い!凄いです!母上様!!」 まぐろ「いや・・それは普通の刺繍だと思うぞ・・。」 たろう「きっと母上様は、お忙しい最中 夜なべまでして、糸の一本一本に心を込めて この文字を縫い付けてくれたに違いありません!! か~さんが~♪ よなべ~をして♪ てぶく~ろあんでくれた~♪」 まぐろ「何はともあれ。 機嫌は直ったみたいだな・・。 そうだ! ちゃんと届きましたよっ・・て返事の手紙に お前が、それを身に着けているところの写真を添えれば じょばさんも喜ぶだろう。 よし!僕が撮ってやるから お前は早速、準備しろよ。」 たろう「そうですね!! まぐろさんも、たまには 素晴らしいアイデアを思いつくじゃあないですか~♪」 まぐろ「たまには・・は余計だ。」 たろう「では、さっそく着けてみますね!!」 まぐろ「ああ。。」 まぐろ「さて・・準備は良いか?」 たろう「はい!OKです!」 まぐろ「じゃあ行くぞ・・チーズ!!」 ぱしゃ! たろう「・・・・。」 ぱしゃ! たろう「・・・・。」 まぐろ「なんか・・防空頭巾みたいだな・・。 サクマ式ドロップ喰うか? ハッカしか残ってないけど・・。」 たろう「はっ! ボクとした事がうっかりしていました。 マフラーってものは もう少し下につけるんでしたよね。」 まぐろ「はい!チーズ!!」 ぱしゃ! たろう「・・・・。」 まぐろ「・・・・。」 たろう「まぐろさん? ボクの首って、一体何処にあるのでしょうか」 まぐろ「・・さ、さぁ。」 たろう「・・・・。」 まぐろ「・・・・。」 ひゅるるるるるるるー(風の音) たろう「前略・母上様。 この度は、大変結構な物を贈って頂きまして まことに有難う御座いました。 この暖かアイテムがあれば どんな寒さも乗り切ることが出来ます。」 たろう「ほら!! これで、もうお腹を壊すなんて事はありません!! しかも、千人針効果でボクの素早さは 二割り増し! まさに一石二鳥ってやつです!!」 たろう「これからは蝶のように舞い。蜂のように刺す。 赤い少佐の如く 三倍速で動くたろうの活躍に御注目くださいね~♪」 まぐろ「・・で、ボクが刺される役なのね・・はぁ。。」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[たろうと愉快な下僕達] カテゴリの最新記事
|