テーマ:小説書きさん!!(628)
カテゴリ:創作メモ
誰しも考えて、誰しも口にしない『ヒカルの碁』の後日譚です。
原作があるし、話も完結してるんで、プロの方は絶対手を出さないモノですが、一部熱狂的偏愛的Fanには、すでに様々な筋立てと伝説ができあがっているもの。 で、当然pgも脳内で完璧なでっち上げを織りだしています。 今回はこのお話を。ちなみに 「ヒカ碁はヒカ碁。ヒカ碁以上のモノであってもそれ以下であってもいけない。ヒカ碁を冒涜する奴は地獄行き!!」 とお考えの貴兄には、このままブラウザバックをおすすめします。 ↓オッケーでしょうか↓ ↓後で怒らないでね↓ ↓普通の感想なら、ドシドシお寄せいただけると嬉しいです↓ ↓もちろん「こんなのイマイチ」でもオッケーです↓ ↓ではでは(^^)~↓ あれから、ヒカルもアキラもその他大勢の皆さんも、囲碁に精進し、それなりの活躍ぶり。 ヒカルは高校生になったあかりちゃんと、まあなんとなく幼なじみのまますごしています。 あかりちゃんは、囲碁部に入るのですが、女の子は一人だけ。やっぱり一人はツライといろんな子に声をかけるのですが、誰も反応してくれない。 しかぁし、そこに一人の美少女が。 彼女は橋本璃緒(はしもと・りを)という、あかりちゃんの同級生。実家は東京では老舗(江戸時代から続いている)の呉服屋さんで、かなぁりのお金持ちです。 家はでっかいし、店舗もたくさんあり、まあその業界では繁盛している。 そこのお嬢様って感じで、小さな頃から呉服屋を継ぐために、様々な習い事をこなしていました。お茶・お花・お作法・着付け・書道・ピアノ・英会話・日本舞踊などなど。 ということは、かなぁりの天才ぶりなわけです。当然のようにあかりちゃんとは違って、高校でもTOPクラスの成績で入学してるわけでして。 そんな彼女が他の習い事が一段落したため、ちょっとヒマになったこともあり、あかりちゃんの 「橋本さんって、理数系も得意でしょう?囲碁やってみない?」の軽い一言にのって、囲碁部入りしました。 全くの素人ですけど、上に書いたように多才でその上天才的な発想と記憶力の持ち主だけに、囲碁部に入部してちょろちょろっと囲碁入門の本を読んだだけで、一週間もしない間にあかりちゃんの棋力にぐぐいと近づくパワーぶり。 初級の詰碁本をあっさりと解いただけでなく 璃「あのね、この本答えが載っていないんじゃないかしら」 あ「え?そんなことないよ~次のページにあるでしょ」 璃「こういう図になるってことは、すぐわかったけどね。でもこれって何目の価値ってかいてないでしょう?」 あ「え?どういうこと」 璃「囲碁って最後は地が多い方が勝ちなんだから、今自分が打った手が何目かってわからないといけないかと思ったの。だからこの形だったら28目の手だとか、答え書いてくれないと」 あ「璃緒ちゃん、そんな事考えてたの。これってこの石を殺したり、活かしたりするだけでいいのよ」 り「えーだったら、簡単すぎるよ。だって、意味ないし」 とか言い出す娘なわけです。初めて解く詰碁で出入り計算までするような、妙な発想の持ち主。しかも布石や定石でさえ、「この手は何目になるの?」などと言います。 不確定要素の多い囲碁に謎を感じつつ、彼女は遂に運命の日を迎えるわけで。 四月のとある金曜日。 ヒカルがあかりちゃんの頼みを聞いて、囲碁部へやってくる。 当然彼女もその一員としてヒカルを迎えます。で、ド素人だし、指導碁だし(有段者の先輩が3人ほどいるくらいの小さな倶楽部)、まあ気軽に打ってあげたりして和やかな風景。 そこへ、先輩&あかりちゃんの指導碁を見ていた彼女が、あかりちゃんの対局後ひとこと。 璃「あかりちゃんたら、どうしてそんなところ。いつも同じ所打ってるけど、なんで価値の高いところへ打たないの?」 それを聞いたヒカルはちょっとむかつくわけですね。囲碁を初めてまだ一週間くらいしか経ってない小娘に、一応ヘボとは言え三年くらいやってるあかりちゃんに何いってやがるんだ!!と。 ヒ「あんたね。わかってんの?」 璃「わかっているかわからないかは、わかりませんけど。一週間目だから。 でも、あかりちゃんの打ち方見てても、勝てないなぁ~って思ったんですが」 と、言うので余計むかついたヒカル。 それじゃあ、打って見ろよと井目で打たせます。 当然ながら、無茶苦茶なんですけど(なんせ一週間目だから)、石の効率という部分ではオッソロシク野生のカンが働くというか計算が出来る。井目の碁だから、それなりの力があれば、プロ相手でもできるわけで、戦いの部分を無視しながら他の地で勝つという「逃げの碁」でそれなりに対局してしまいます。 ソレを見たヒカルは、びっくりするわけですね。 全く碁を知らないくせに、こういう発想をすることに、妙なインスピレーションを感じたわけで。 ヒ「本当にあんた、一週間目なのか」 璃「はい。この間入門書を藤崎さんに借りました。それから詰碁の本と、ヨセとかいう本も」 と出してきたんですけど、なんとヨセの本は高有段者用だったりします。 ヒ「これ読んだわけ?わかったの?」 璃「わかったかどうかは、よくわかってないですけど。とりあえず全部覚えましたから」 ヒ「とりあえず?」 璃「はい。それが上達する早道ですもの。習い事なんてみんなそんなモノでしたから」 それを聞いたヒカル。彼女の中に才能を感じます。 で、家にある棋譜を覚えて、覚えられたら電話くれと携帯番号を教えます。 彼女は真面目なので、家に帰って棋譜を探すんですがどこにもない。碁盤と碁石は曾祖父のモノが家の納屋にあったので、それを取り出してみたりしたのですが。 しかたなく、同じ納屋の中にあった「お城碁」に秀策の棋譜を見つけて、喜々として並べる彼女。 で、一日かかってその碁を覚え、ついでにヒカルが言った 「日曜のお昼にプロの対局あるから、それ見て、その中で解説者の先生が言っていること意味わかんなくても、覚えとけ」という言葉にも従います。 彼女が見た対局は某vsアキラで解説は緒方先生(←ありがち)。 で、棋譜も覚えたので、早速ヒカルに電話します。 璃「先生、棋譜を覚えましたし、テレビもみました」 ヒ「本当か?もう覚えたのか?素人がさっさと覚えられるものじゃないぞ」 璃「覚えましたよ、ウソじゃないです。 それにしても、テレビも見たんですけど、あのお若い方の方がお勝ちになられましたね。 でも、どうして解説の方ってあんなに『こういう感じですね』とか『このあたりでしょうか』とか『気分ではココにいきたいです』なんて、いい加減なこというんでしょう?」 ヒ「?」 璃「解説だったら、『今のこの手は何目だ』って仰るかと思いましたけどね。 でも見ていて、なんとなく全体的に繋がってきたら、ああ~この若い方の方が3目半勝つのかな?って思ったんですけど、間違ってなかったから」 ヒ「それもわかったのか?」 璃「ええ、コミってのがあるんですよね。それを引いて3目半かなぁと。地を数えたらわかりますよ。先生」 ヒ「ふーん、で棋譜は」 璃「どこにもなかったんですが、一冊だけ曾祖父の持っていた『お城碁』とかいうので、本因坊??ですか??ヒデ策?秀策?っていうんですか?その方の碁を並べて覚えました」 こういう事を言い出す彼女に、ヒカルは自宅へ呼び出し招集。 ヒカルは秀策のことを言われると、イタイ部分があるので、妙に気になるわけです。 で、ヒカル宅の二階で並べ直させると、彼女はちゃんと並べてしまいます。 ヒ「お前な、囲碁本気でやる気あるなら、オレが教えてやってもいいぞ」 璃「まあ、プロの方に?で、お月謝の方は」 ヒ「バカか、そういうモノはイラン」 璃「え、でも。今までいろんな習い事をしてきましたが、必ずそういう事はきっちりしておかないと」 と言い出して、今までの習い事遍歴の話とか、様々なことを饒舌に語りだす彼女(璃緒はおしゃべり上手で、明るくて気さくな性格。美人のくせにつんつんしないのです)。 そのマシンガントークにおされっぱなしのヒカルですが、黙らせた後、 「本気でやったら、プロになれるかもしれん」 というマジな事を言い出すわけですね。 実は、彼女はヒカルに対して好意を感じていました。 でも、あかりちゃんがヒカルとつきあっていることも知っている(指導碁前日にそのあたりのことを、ほのかぁ~に聞かされていたから)から、ちょっと微妙な雰囲気です。 この人と一緒にいたい、という気持ちとあかりちゃんにはすまないという気持ちが交錯してしまうし、でもやっぱりヒカルの事が気になる・・・。 で、師匠と弟子なら、恋愛って部分じゃなくても一緒にいられるかも…という乙女心がちらちら。 教えてもらえるなら、ずっと側にいられるなら、という気持ちで彼女はヒカルに着いていきます。 元来素直で頭が良くて、物事をすぐ理解してしまうタイプ(実はIQ150くらいである)。 その上、発想が他の人と一味も二味も違うので、ドンドン独創的な碁を自分のモノにしていきます。彼女の進歩ぶりに、ヒカルの触発されたのか、もともとの才能なのか、ヒカルもぐんぐん力をつけて昇段したりして。 で、一年で見事に碁を身につけ、プロ並みに強くなってしまう(←展開が急ですけど、年齢設定の為仕方なし)。 和谷くんたちと一緒にやっている研究会にも連れて行き、なんと和谷くんには完勝しちゃうくらいの腕前(←相手が素人だし、気を抜いていた分もあるけど)になってしまっている。 プロ試験前に腕試しと、ヒカルはアキラに頼んで塔矢囲碁サロンで打たせて貰うことになります。 璃「あの、こちらが囲碁の・・」 市河「はい。あ、こちらにお名前を。棋力はどのくらいですか?」 璃「えっと、あ、ココに名前っっと。棋力?棋力って」 そこへヒカル登場。 璃「あ、先生良いところへ。私の棋力ってどれくらいなんですか?」 ヒ「ん?棋力?あれ、市河さん。塔矢は?いないの?」 市「え?アキラくんなら、今お手洗いに」 ヒ「そうかぁ、約束してたから」 璃「先生!!私の話聞いてますか?私の棋力って」 ヒ「ああ、もううるさいなぁ。えー棋力?棋力ってまぁ、じゃあとりあえず七段って書いとけよ」 とそこへアキラ登場。 で、ヒカルがプロ試験前の腕試しってことで、今まで自分が面倒見てきたけど、他人との対局に馴れてないから、対外試合させるために連れてきたと言います。 アキラは怪訝な顔をしますが(だって、同い年の師匠と弟子だから)、とりあえずヒカルの頼みを聞いてあげるわけで。 ヒ「あのな、素人だと思って気を抜くなよ。和谷もこの間負けたんだからな」 とか言うヒカル。 アキラは和谷くんなんて、あんまり相手にしてないけど(←失礼)、それはゆゆしきことだと警戒します。 案の定、かなり変わった形で碁が打たれる。定石を無視したような打ちぶりや、妙で謎な手が様々に飛んでくる。 さすがのアキラもびっくりしますが、和谷くんとはちがって大崩はしないんですね。 で、中盤過ぎくらいから、急に彼女の手が止まります。地合でもそんなに負けてないし、これから!の碁なのに、です。 それを見たヒカルが彼女を叱ります。 ヒ「勉強だからな、投了するな」 璃「えぇ?でも…。もう…」 ヒ「アホ。まだ中盤過ぎだろ。勝手に形勢判断するな。 悪いな塔矢、本当はこいつもう投了したがってるけど、最後までやってくれ」 といわれ、まだまだこれからの碁なのに、形勢判断して負けを感じてしまう彼女に、又びっくり。 >>>長くなるので2へ続く お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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