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里見八犬士☆犬坂毛野の夢

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2005.08.05
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カテゴリ:バイク少年の夢
 湘南の海辺で育った僕は、いつもRoute134を疾走する“バイク乗りの青年”に憧れていました。そんな僕はいつしかツーリングを愉しむアニキと仲良く成り、彼等の出身地やバイクの車名を沢山覚えました。そう、何故か殆どアルファベット三文字でした...。CBR、NSR、GSX、GPZ、ZZR、XJR...。そしてこれ等の名前に学校の勉強よりも面白さを感じ必死で覚えました。また病弱故の孤独が苦痛だった僕は、例え目前に海があっても、常にどこかへ走り去りたいと思っていました。そして好きな場所、好きな街でピアノを弾きたいと、冷たい大人の言う事を完全に“シカト”し乍らそればかり考えていました。そう、今覚えば湘南の海が嫌いだった訳では無く、ただ大らかなツーリングのアニキの様な優しい大人を求めていたのです。確か小学生も終わりに近づく頃、そして大人へのカウントダウンが始まり、更に冷たい周囲に反発しだした僕は、毎日の様に目前を疾走する“格好いいバイク”に完全に心を奪われていました。だから早く大きくなって、疾風の如くどこかへ消え去りたいと本気で思いました。然し現にあと4年も耐えなければいけない...。だから毎日焦燥感だけが募り、その土地に釘付けにされている事への苛立ちだけが幼い僕を支配しました。
 
 今覚えば、何でそんなに苦しんだのだろう?また、どうしてここまで深刻に悩んだのだろうと思います。恐らくこれが自我に目覚める事なのだろうと、今更乍ら僕は思っています。そう、きっと、この“自己主張”こそが、僕自身を成長させたのだろう....。

 そして遂に免許を手にする日が訪れました。これこそ幼き日夢見た、“自由へのパスポート”。そしてやっと自力で、好きなだけ、そしてどこまでも走り続ける事が出来る...。そして、行きたい場所だけを常に想う日々が始まりました。そう、バイクが手に入るその日迄...。この“行きたい場所”こそ八犬伝の館山、そして西の果て、関西、九州、山陰でした。そしてこれ等の地こそ、幼き日のユートピアでした。そして、日々、孤独な少年は、“ここへ”逃げ去る事を想いました。総ては、僕が自由に成るために...。 
 そしていつしかある一台のバイクと共に、僕は「自由への逃走」を始めました。「これでどこまでも行ける、道が続く限り..。」また例え一時的にせよ、少年にとっては、生まれ育った環境を一度見限るのは自己主張の始まりであり、孤独な運命への最大の抵抗です。そして、バイト代をガソリンに変え、行きたいと想った街を、好きなだけ、そして思う存分走りました。そして、若い身体が悲鳴を上げた時、懐かしい湘南の海岸を眺め、大いに疲れが癒されました。まるで海が僕の成長を見守っていてくれたと思いとても嬉しく成りました。また、この目前の海が、こう囁いた様な気がしました。「好きなだけ走れ!そして、いつでも戻って来いよ!」と。

 然し乍ら、バイク少年への社会の目は冷たかったです。それはバイクが悪者であるという間違った主張です。確かに単車事故は後を絶ちません。然し僕は一度も事故に遭った事はありません。ただ運が良かったと、冷や汗をかいた事はありますが、それでも僕は制限速度を守り、常に目視を怠らなければ、こちらから事故を起こす事は無いという確信があります。ただ慢心だけは禁物で、常に歩行者がいると想定して徐行を欠かさなければという条件つきで。

 そんな周囲の冷たい視線、そして言葉が余りにも苦痛に成って来たある日、僕は心から泣ける、感動の青春映画に出会いました。

島田紳助監督の、バイクレーサーを夢見る青年の感動の青春映画「風、スローダウン」です。
この主人公の青年の、レーサーへの夢を叶えようとする直向きさ、そして、純粋さに、ただ現実に反発するだけの僕は魂を揺さぶられる程の衝撃を覚え、そして、止め処なく涙を零しました。
そう、夢を叶えるためには、現実の中で、汗水流して戦わなければならない。だから思念だけの戦いだけでは偏狭な人間に成ってしまうと思いました。また、夢を叶えるというのは、心の支えと成る親友が、どうしても必要なんだという事も....。

 この主題歌を唄った関西の熱きアーティスト、BORO。
僕は、この主題歌を聴くと、今迄の孤独が一杯癒されます。まるで、BOROの叫びが、今迄の僕の苦しみ、そして過ちを総て許してくれている様で、心が軽く成り涙が止め処なく零れます...。
 そして、僕自身がこう思えてくるのです。

 「あの孤独は僕のせいじゃないんだ」と。

 誰しも、生まれた環境など、与えられた運命にある程度は支配されます。だから、それで若しも理不尽な現実から来る苦痛に於いて己だけを責めたら、また己の能力や人格の所為にしたならば自分を否定する事に成り、自信を持って生きられなく成るでしょう。

 自分も、そして周囲も許さなければ、
 本当の苦しみからの解放は有り得ないと思います。
 
 だから僕は、その孤独の痛みから自由に成るため、
最果ての地迄走り続けました。そして、それをどんなに周囲が否定しようとも、あの映画そして主題歌はそれを認めてくれたのです。
 
 また、僕にこう叱咤してくれました。
 運命と戦え!自由に成るために、走れ!と...。
 
 今年の夏、僕は少し成長しただろうか...。
 こう思って僕は、あのユートピアへ帰ります。

 あの日、はじめてバイクにまたがった、
 震える程の感動を、決して忘れずに、
 僕は再び“夕闇の彼方”を目指します。

 そう、今度はこう思って疾走します。

 僕が、いつまでも、自由であるために...。
 

 

 

 

 
 
 
 





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最終更新日  2005.08.05 09:04:58
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