今日は専門用語ばかりになりますが、とても興味深い構音訓練を見学をしたのでご報告します
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gomplattan(ゴムプラッタン)とは、口蓋プレートのことです。プラスチックのような素材で出来たこのプレートは、ダウン症候群の子どもの訓練でよく用いられており、STと歯科医のチームアプローチの一分野として注目されているそうですが、今日訓練を見学させてもらった言葉の教室の先生は、このプレートを/l//r//s/の構音に問題がある機能性構音障害の子どもに応用して使っています。
実際に見せてもらったプレートは二種類。
一種類は/l//r/が歪むMくんに対して作ったもので、舌尖・舌端部に球状の凹凸がついています。これによって、プレートを使用した際に舌がこの凹凸に触れるだけで構音点の確認になると同時に、舌挙上運動ともなる。Mくんは、これを家での構音練習時だけでなく、ゲームをして遊んだりするときにも時間を区切ってつけてたりしているそうです。
もう一種類は/s/の側音化構音であるAちゃんに対して作ったもので、左右口蓋の壁を厚く作ると同時に、口蓋中央部に金属を入れ、中心部が確認できる作りとなっています。これによって、空気が左右に漏れることを防ぐと同時に、中央部から構音することへの意識付けが可能となるそうです。
確かにこれをつけると、上述した目的音の構音はより明瞭となります。
このプレートは、軟口蓋挙上装置などと同様、金属を臼歯に引っ掛ける作りとなっているので、装着の時期は口腔の発達が影響してくるようですが、新たな訓練法として着目されているそうです。
写真は側音化構音用のプレートです。ちなみにプレートの色は、自分の好きな配色を選べるそうです
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