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テーマ:ё・ぼ・や・き・ё(1794)
カテゴリ:子供にまつわるあれこれ
花子が学校から帰ってきて「なぁなぁ、ちょっと聞いて!」と憤慨して話し始めた。
話のあらすじはこうだ。 花子を含めて4人の女の子で、昼休みに「ピンポン」というボール遊び(卓球ではない。ドッジボールのボールを使って、田の字型のコートを書き、ワンバウンドでボールを打ち合うゲーム。私の頃はそのまま「たのじ」なんて呼んだ。)を始めた。 このゲームは人気があって、いつもすぐに何人もが「入れて」と来るのだが、一度にコートに入れるのは4人なので、「待ち」と呼ばれる補欠も順番にゲームに参加できるように、あまり人数を増やすのはやめておこうねとはじめに決めていて、最初に加わった男子一人との計5人で遊び始めることになった。 すぐに二人の男子が「入れて」とやってきたが、今から入っても順番がまわってこないだろうから、ごめんね、と説明すると「じゃあ、また今度な」と他のところへ去っていった。 その後、また別の二人AくんとBくんがやってきた。 「入れて」というので、また花子が同じように説明すると、Aくんがいきなりキレて花子たちが遊んでいるボールを取り上げてBくんにパスし、花子たちに砂を投げつけ始めた。 「目に入るからやめて!」とみんなが言うとAくんは「キーーーーッ!」となって、女の子の一人の髪の毛をつかんで引っ張りまわした。 止めに入った花子たちも髪を引っ張られ、最初に花子たちと遊んでいた男子が止めようとすると取っ組み合いのけんかに。 そこに担任の先生が来て、二人を引き離し、Aくんを教室につれて行った。 花子たちは先生がAくんに注意をしてくれているものと思い、少し安心した。 ところがだ。 担任は次の社会の授業をつぶして「みんなにお話があります」と話し出した。 その話はこうだ。 花子たち4人は、今朝Aくんの遊びに入れてもらえなかったため、腹いせに意地悪をしてAくんとBくんを遊びに入れてあげなかった。 入れてと何度頼んでも、理由もいわずに「入れてあげない!」と断られた。 他の人も理由もなしに断られていた。 そのクセに、最後に来た男子一人は入れてやっていた。 腹が立ったのでAくんが怒ると、花子たちやその男子が殴りかかってきて、Aくんは治療中で仮につけてある歯がはずれてしまった。 こういうことがこれからもあると、大きな怪我につながりかねないので、先生はとても心配だ。 みんなで気をつけるように。 花子たちは「それは事実と違う!」と思い、なんども話の途中で「先生!それは違います!」と反論しようとしたが、担任はそのたびに「ちょっと待って!」と止めてしまい、結局クラスでは花子たちが悪かったような印象になってしまったそうだ。 いくらなんでもこれはおかしいと、花子たちは次の休み時間に先生にきちんと話をしに行ったらしい。 すると先生は「へぇー、じゃあAくんの言ってることと全然ちがうなぁ。じゃあもう一回Aくんに話をするよ。」と簡単におっしゃったのだという。 しかし普通はどう考えても、きちんと両者の話を聞いてからみんなの前で話をするのが当たり前の順序ではないか。 このままではクラスの事情を知らない子達は、花子たちが意地悪をしたために授業がつぶれたと思ってしまっている。 花子は「納得いかんわ!」と、まだ憤っている。 花子が腹を立てる話は他にもある。 お隣のクラスの先生は、全く生徒を叱らない。 私は授業参観の日に偶然その先生の授業を覗いて驚いた。 授業の途中で大声で先生に関係のないことを話しかける男の子がいて、たびたび授業が中断されるのだが、先生は注意するどころか、その子にいちいち相槌を打ち、時には話にのり、しまいには逆に話しかけたりしている。 それで、たまりかねた他の子が「先生○○くんの声がうるさいです」と言うと、その先生は「そんなこと言う前に黙って自分の勉強をしてなさい」と言うのだ。 その先生はずっとそんな調子なので、クラス全体がなんとなくわがままを言い放題という雰囲気になっていて、なにかちょっと気に入らないことがあると、児童がキレて教室を飛び出したり学校から出て行ってしまうことがたびたびあるらしい。 そのクラスは、球技大会の時も、当日になってから「チーム分けができませんでした」といって、他のクラスも合同の行事なのに日程を延期させたのだ。 花子のクラスで、シャープペンシルを解禁にするかどうかを話し合って、便利なので使いたいという子があまりにも多かったため、国語や書写などを除いては使っても良いということになったとき、そのお隣のクラスの子供達が「自分たちのクラスは使ってはいけないことになっているのにずるい!ずるい!」と大騒ぎをして、再び、禁止になったことがあった。 ところが今、そのクラスの子供達は堂々とシャープペンシルを使っているのだという。 花子は「別にシャープペンシルを使っちゃいけないことに腹が立つわけではないねんけど、人には『使うな』とか『ずるい』とか言っておいて、自分達だけは使いたいから使うっていうのはおかしいと思うねん。」と言う。 「球技大会だって、みんなその日にするって前から決まっててちゃんとチーム分けしてるのに、『だってできなかったんだからしょうがないでしょ?日にちを延期してよ!』っていう考え方は先生としておかしいよなぁ。」とも。 そして「悪いことは怒るのも先生の仕事じゃないの?授業中に気に入らんからって飛び出していく子を、連れ戻したら、はいおしまいって何もなかったようにするのは、やっぱり変やと思う。それを見てて、他の子もまた、気に入らんかったら飛び出したらいいんやって思ってるんやもん。そのたびに私のところの先生も、授業を中断して連れ戻しに行かされるんやよ!」と。 花子の話が全部、事実の全てをつかんでいるかどうかは分からないが、それでも花子の属している「小学校」と言う小さな社会の中での「大人」である先生たちが、「言ったもん勝ち」「ゴネたもん勝ち」「やったもん勝ち」を容認し、感覚がすっかり麻痺していることは間違いないようだ。 だが最近の保護者達はもっとすごい。 やりたくない当番や役員の仕事は無視する。 運動会ではグラウンドで煙草を吸い、吸殻を放って帰る。 参観では写真やビデオ撮影は遠慮してくださいと注意があっても守らない。 とにかく、決まりなんて守ったら損なので、自分のやりたいようにやる。 では、子供達は一体どこで「決まりを守ることの大切さ」を教わるのだろうか。 自分だけがよければそれでいい人間ばかりが増える社会は、まだまだ続くのだろうなぁ。 なんだかとてもがっかりな気分だ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007年02月22日 21時09分27秒
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