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テーマ:食べ物あれこれ(50337)
カテゴリ:美味しいものの記録
小さい頃からお漬物が大好きだ。
私の実家は小さな食料品のスーパーをしていたので、私は昔から、両親が大きな漬物樽で毎日いろいろな野菜をお漬物にするのを見ていた。 それは、祖父が始めて「八百屋の2代目」である私の両親に受け継がれた製法だった。 だから我が家の食卓には必ずなにかしらお漬物があって、一通りおかずやご飯を食べた後で「じゃ、おつけもんでお茶漬け食べよか。」というのが当たり前だった。 メインのおかずを食べた後ですぐに「ご馳走様」なんて言おうものなら、即座に怪訝な顔で母が「ええっ?お茶漬け食べへんの?!」と聞く。 だから私は、家庭での晩ご飯の最後にはお茶漬けを食べるのが常識だと、結婚するまで思っていた。 だが両親が仕事を引退して、お漬物を漬けなくなってからは、あまりお漬物を食べなくなった。 スーパーで買ってくるお漬物も、専門店で買うものも、時代の流れか極端に浅漬けが多くなり、糠の味がしっかりとしみこんで、発酵したうまみのあるお漬物に出会えることが少なくなったからだ。 調味液で漬けたお漬物の味をつけたものや、塩漬けのものには、あの発酵食品独特のおいしさはない。 そこで私は、ついにこの夏、ぬか漬け作りデビューをする覚悟を決めたのだった。 ぬか漬けはけっこう手間がかかり、そして暑い時期にはその管理が難しいことも、もちろん重々承知している。 それなのに、この一年で一番暑い時期にぬか漬けを漬けることにしたのは、暑い日においしいきゅうりの古漬けでお茶漬けをさらさらっと…どうしてもどうしても食べたかったからである。 私の作るこのぬか床は、最初からきゅうり専用と決めている。 漬け始めて1ヶ月半ほどのぬか床 やっとコツが飲み込めてきて、漬け具合もかなり思い通りになってきた。 よい具合に発酵が進んでいるので、うまみの多い、おいしいぬか漬けができる。 冷蔵庫で時間をかけて古漬けにすると色がきれいに残りやすいが、私は常温で漬けて、もっと発酵して色が茶色っぽくなり、少し酸っぱくなったのも大好きだ。 お茶漬け用に刻んだきゅうりのお漬物 はじめはぬかのニオイを敬遠していた子供達も、今ではこのお漬物が大好きで、食事の終盤にさしかかると「きゅうりの古漬け、ある?」と聞かれるようになった。 おろししょうがをたっぷりのせて、お醤油をかけてよく混ぜる。 パリパリの歯ざわりが身上なので、薄く刻むのがおいしく食べるコツ。 酸っぱくなるほどよく漬かったものは、刻んでからさっと水にさらして塩と酸味を和らげてから、よくしぼって、しょうがとお醤油をかけるとおいしく食べられる。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007年08月30日 12時59分18秒
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