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野の花も日々あれこれ考える

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maccha928@ Re:太郎、高校でもボケる。(05/16) あはは。花ちゃんだけだと思っていました…
ツキツキコ@ Re:太郎、高校でもボケる。(05/16) ハハハハ~☆面白すぎるぅ~!!! でも、…
★ばばばあちゃん★@ Re:太郎、高校でもボケる。(05/16) 色々な心配がある中で、太郎くんが楽しそ…
★ばばばあちゃん★@ Re:花子、塾に行く。(05/15) 頑張れ、花子ちゃん! ばばばあちゃんも…
maccha928@ Re:花子、塾に行く。(05/15) ののはなさんもご苦労が多いですね。 し…

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2007年09月11日
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昨日、花子が学校から帰ってきて「お気に入りの消しゴムをMくんにちぎられた…」と悔しそうに言った。

事の経緯を聞いてみると、それはとても腹立たしい出来事だった。

花子が休み時間にお友達と遊んでいると、そこへMくんが走ってきてぶつかった。
Mくんは勉強もできるし、ピアノも上手らしいのだが、「心の病気を抱えている」と言われていて、授業中とつぜん「死んでやるー!!」と叫んで飛び出していったり、気に入らないことがあるとすぐにキレて、椅子や机を投げたり、暴れたりするのだそうだ。
それでその時も、自分からぶつかってきたのに、ぶつかるようなところにいた花子が気に入らないと言って、花子の机をめちゃくちゃに蹴り始めた。

Mくんは花子の机を何度も蹴り、置いてあっためがねケースを投げ、机の中から筆箱を出して消しゴムを何度も踏みつけた。
それで、花子の消しゴムは裂けたように割れ、ご丁寧にくっきりと上履きの裏のナミナミの模様までつけられたのだった。


花子はおとなしくも弱くもない、たくましくてはっきりした子供だから、そういうことを黙ってみているようなことは普通ならありえない。
はっきりと「やめて!」と言い、相手の手から自分のものを取り返しただろう。
なのになぜ、今回は黙ってやられてきたかと言うと、Mくんが暴れて誰かに危害を与えた時に、その子がMくんに何かやり返すと、担任は必ず「やり返したほうが悪い」と叱るからである。
だから、先生にも言わないのだと花子は言う。

Mくんにどういう事情があるのかは分からないが、花子の話を聞くと、Mくんが「自分は何をやっても許される」と思っているのは間違いないようだ。
自分が悪いことをしても、仕返しをすればその子が怒られるのを見ているのだから当然だろう。
だから彼は、しょっちゅう癇癪を起こしてはクラスの子を殴り、ものを投げつけ、壊し、きーーーっと奇声を上げて暴れ、挙句の果てには「死んでやるーー!」と教室を飛び出すのだ。


そして今日、担任が毎日発行している学級通信には9.11の同時多発テロについてのことが書かれていた。
そこには事件のあらましと、以前ニューヨークの爆心地に訪れた自分の感想、そして映画「ワールドトレードセンター」のネタバレが書かれており、国際紛争の悲惨さについて考えてみて欲しいと書かれていた。

その通信を子供達に読んで聞かせたあと、先生は興奮して
「このテロはアメリカの『やられたらやり返す』という考えが、戦争にまで発展させたのです。アメリカの考え方は間違ってる!あなた達にも最近、(Mくんに)やられたらやり返す行動が見られますが、先生はあなた達にアメリカのような考えの子になって欲しくないです!!」
と強く言ったのだそうだ。


ちょっと待て、と私は思う。

それは問題の本質があまりに違いすぎるだろう、と。
そのあまりにも短絡的に結び付けられた二つの事柄は、子供達にとってはただの「やられっぱなし推奨」のルールであり、理不尽以外のなにものでもない。
そして、事件の細かい背景を理解しないままにそういうことを言われた子供達は、アメリカがテロに対する仕返しさえしなければ国際紛争は起こらなかったのだという印象を持ちかねない。
また、もしもその発言に、今の日本の政権が進めるテロ特措法の扱いに反対する意図があるとしたら、それはそれで大きな問題だろう。
子供達に政治的思想の刷り込みをするのは、それが正しい・正しくないに関わらず、小学校教師のすべきことではないはずだ。


また「Mくんはテロリスト、仕返しをした子はアメリカと同じ思想」と当てはめること自体、どう考えても正しいことではない。
テロ行為は、そして病気を持つお友達が暴れて人を傷つけることは、そもそも悪くないのか?という疑問も起こってくる。


テロの恐怖や、アメリカの進む道が正しいかどうかを考えることは、子供達にとっても大切なことだと思っている。
だがそのためには、子供達に事件が起こるまでの様々な背景を、中立の立場できちんと説明する必要がある。
そしてそれは、個人的に盛り上がった気分で子供達に押し付けて良いような簡単なものではないはずだ。


子供達に社会を語ることはとても大事なことであると思うが、子供達への教育的配慮とは、こういうところでこそきちんとなされるべきなのではないのかと、改めて思う出来事だった。
最近、配慮に欠けると感じることが多い小学校の先生方の行動に、実は少しうんざりしている私なのだった。





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Last updated  2007年09月12日 01時40分13秒
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