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カテゴリ:ライツ・オファリング
久方ぶりに、ライツ・オファリング銘柄の結果について、メモ書き程度で整理しておくシリーズ。
本日は、アンジェスMG(4563)のライツ・オファリング結果について。 1.アンジェスMGのライツ・オファリング アンジェスMGは、2002年9月にマザーズ上場した老舗?の医療ベンチャー。医療ベンチャーだけあって、上場以来ずっと赤字決算を続けている。 その間、増資による輸血で命をつないでいるのだけど、今回は、ライツ・オファリングによる増資にチャレンジ。 7月22日にライツ・オファリングの実施を公表。新薬開発期間中の運転資金確保が目的とのこと。 ・ライツ・オファリング(ノンコミットメント型/上場型新株予約権の無償割当て)に関するお知らせ ・同Q&A アンジェスMGの新株予約権は、1個につき288円の払い込みで1株取得できる権利。 アンジェスMGのライツ・オファリングに関する主なスケジュールは以下のとおり。 7月22日:ライツ・オファリングの実施を公表 7月28日:新株予約権割当の権利最終日 7月29日:新株予約権割当の権利落ち日 8月 1日:新株予約権上場 9月 5日~9月30日:新株予約権の権利行使期間(証券会社によって取次ぎ期間は異なる) 9月10日:新株売却可能日(証券会社によって異なる) 9月22日:新株予約権上場最終日 2.株と新株予約権の値動き 新株予約権上場中の、株と新株予約権の値動きは以下のとおり。 注:(3)の欄は、その時の価格で新株予約権を入手し権利行使価格(288円)を払い込んで新株を入手するとしたときの新株入手の総費用。 (4)の欄は、その時の株価と、(3)で計算した新株入手の費用の比較で、新株予約権のディスカウント状況を計算したもの。 9月10日を新株売却可能日としているのは最短の場合、実際は証券会社によって異なる。 この間、8月7日に26年12月期第2四半期決算短信を公表。 私のような門外漢には何の変哲も無い赤字決算に見えるのだが、翌日8月8日には、一時、株価はストップ高、新株予約権は1.5倍まで買われた。ただし、終値は少し上がっただけで終わった。 また、こまめに新薬の開発状況などを開示してくれるのだけど、どの情報にどんな価値があるのか正直よく分からなかった。 株価、新株予約権価格とも軟調に推移し、新株予約権の上場最終日にはついに1円引けとなった。 常に新株予約権がディスカウントされた状況で推移したのだけど、ジリ貧傾向だったためか、最終的な権利行使率は、65.24%にとどまった。 また、少し期間を前後に拡大した株価の動きは以下のとおり。 なお、新株予約権割当の権利最終日の7月28日の終値が414円なので、権利落日の7月29日の基準価格は(414円+288円)/2 = 351円 上記のチャートでは、両日の間で、414円/351円=1.179倍の株式分割が行われた扱いとなっている(7月28日までの株価を分割率で割り引いて表示)。 ライツ・オファリング実施の公表で大きく下げて、新株予約権上場中には権利行使価格の288円をにらんでの軟調な展開という典型的なパターン。その後、株式相場全般の下げに引きずられて一段安の後、これまた全体の地合に合わせて上昇。 3.感想など ・医療ベンチャーの株価水準には裏付けが無い(高ければ高いなり、安ければ安いなりにそんなものかと思う)ので、どうしても権利行使価格をにらんだ展開になるのだろうと思う。 ・権利行使期間中は売りたい人が多いので、その頃に(新株予約権の権利行使等で)仕込んで、時期を待つという戦法が有効だったかも(たまたま全体の地合がそうだっただけかもしれないが)。とりあえず、ごちそうさまでした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Nov 26, 2014 07:26:46 AM
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