側弯
体温は35.9度。排便は4つ半。 今日の訓練はIさんNさんが来てくれました。ありがとうございます。歩行器立位でずっと側屈をしている。今は、肩を落として歩行器に肘をついた状態で片側だけの動き(歩行器壁立側屈)と、さらに歩行器を低くして傾いた時にだけ肘がつく往復の動き(歩行器壁立左右往復側屈)と、さらに歩行器を低くして起き上がった時に体幹だけで上半身を支える動き(歩行器壁立肘がつかない高さで側屈)。強いて言えば、回転動作(歩行器壁立回転)も側屈が入る。だけどこれは肘をつかないように脇を広げて、体幹だけの動きを狙っている。腕は動きに合わせて動かす程度。その回転動作が、最近どんどん調子が良くなっていて、動き慣れしてきた感じがする。だけどがっかりしている面もあり、それは肘をついていないと回転の後半で起き上がってくる動作があまりにも弱かったから。最近腰の横のすぐ上辺りに力を入れて動くと、上半身のコントロールがしやすいことに気づいた。腰を基礎にして踏ん張れるから。それから意識して使っているうちに、側屈動作が強くなって動きが上手くなっている実感が出てきた。そういったことも含めて、回転動作に繋がっているのだが、肘をついていないことで踏ん張りどころがないと感じている。肘をつくことで肩周りが固定され、そこを使うことで腰の横の上辺りや横腹に力を入れやすく、動きやすくなっていることに気づいた。ようやく。例えば健常者なら、下半身がその役目を果たしているのだろう。だから自在に上半身を動かすことができる。自分は麻痺があってそうはいかないから、代わりに肩周りがその役目を果たしているのだろう。うーん、細かく分析していると、なんだか理解するのが面倒臭い話になってきたな…。まぁ簡単に…ちょっと雑に…まとめると、健常者は下半身を基礎として、その反発でお腹周りを使って上半身を動かせる。でも自分は麻痺でそうはいかないから、下半身の代わりに肩周りを基礎として、お腹周りを使って上半身を動かす感じ…か。だけど回転動作では脇を開いて肘をつかないので、その基礎が使えない。なので何年も前もっと体幹が弱い時に試したこともあるが、全く動くことができなかった。倒れて終わり。回転どころか、ただ起きることもできなかった。そして今、ようやくほぼ完全に体幹の力だけで上半身の回転動作ができるようになってきて、こんなに強くなった!凄いぞー!なんてちょっと天狗になっていたけど、心のどこかでわかっていた。この程度では役に立たないと。ちょっと話は遠回りになるが、高位頸髄損傷になると、体幹が側弯する。車椅子の種類や状態にもよるが、座ったら右か左のどちらかに大きく弓なりになる場合がある。お腹周りの力が麻痺で全く効かないから、肋骨の無い部分は背骨しか支えるものがない。しかもその部分の背骨は、腰椎と呼ばれる部分で5個の骨で構成されている。1個ならともかく、5個もあるとクネクネする。お腹周りの力が麻痺で全く効かないとはいえ、その麻痺の度合いにも左右差があるなら、当然弱い方が負ける。麻痺でコントロールが全くできなくても、わずかな筋力差で側弯する。もちろん自分もかなり曲がっていた。どんな状態でも姿勢を工夫することで、見た目の曲がりを減らすことができるけど、それは強制的にやっているだけ。これが大っ嫌い。そうなる姿勢が、自分自身に対しては許せない。だから、お腹周りを支えるだけの筋力がつけば治ると単純に信じてやってきた。でも、まだまだ納得できない。その納得できない状態を改めて知らしめるかのように、回転動作での横腹の弱さを痛感した。回転動作に限らず、いつもいつも横腹の弱さを心の中で嘆き悔しい思いをする事は、数え切れないほどあった。だけど本当のことを言えば、もう何ヶ月も側屈に行き詰まりを感じていた。これらのやり方では自分の目標に到達できないことを感じていた。新しい何かを始めなければ。そして昨日ふとしたことから出会った解決策。サイドベント。歩行器で立って手を括り付けた状態だから、そんなやり方ダメダメなんて言う人もいるだろうけど、ハッキリ言ってきちっとしたやり方で出来るような体じゃない。そんな感じの動き…でも、動いて余裕が無いならやる価値がある。余裕で動けるようになるまでは効果がある。それは狙っているところかもしれないし、思わぬところかもしれない。しかし効く、どこかに…。手当たり次第しんどい動きをやり続けることが、間違っているとは言えない段階だから…。いまだに…。今日は途中でサイドベントをやってみた。もちろんその真似って感じ。もっと簡単に言うと、脇を開いて肘をつかない状態での側屈。横に傾いたら歩行器の肘置きが体の側面に当たっているけど、感覚の麻痺のせいで当たっていることがわからない。当たっていることがわからないから、基礎にして踏ん張ることもできない。なので、純粋に横腹だけの動きで上半身を起こすことになった。見た目はともかく、狙いはぴったり。だけどまた問題だ。動けてしまう。今日は試しなので、回数は数回だけ。これを20回目標でやったらどうなるのだろうか?期待に反して、簡単にやってしまいそうな気もする。だからといって、セット数を増やしすぎるのも時間の無駄。そんなことを考えながら、どんどん歩行器を低くて試してみたが、いよいよ低過ぎて手も使ってバランスをとらないとダメなぐらいになった。この高さは良くない。結局今日課題としたことを、全てクリアしてしまった。残された課題は、そこそこ低い高さでも狙った回数ができるかどうかだけ。ダラダラ試していても時間の無駄。切り上げて次の項目へ進んだ。だけどこれは想定内。自分の体の重みを負荷にした動作。だけど腕に重りをつければ、一気に状況が変わる。次の実験はそこ。既にイメージは出来上がっている。これでガンガン鍛えて、側弯克服にまた一歩近づいてやるぞ!