反抗的な娘をもつ母のつぶやき

娘とりこちゃんが興奮した様子で

学校から帰って来た。


りこちゃんは

我が家の近くの予備校に通っているので

授業の時間まで我が家で寛ぐことがある。


「今朝、校門のところで先生に呼び止められて

荷物を全部出せって言われた。

服装もちゃんとしてたのに。

うちらだけ持ち検（持ち物検査）されたんだよ。」


「ははは、いつも悪目立ちしてるから、

先生に目を付けられてるんじゃないの？」


「それに化粧してないのに

化粧してるだろうって４人の先生に言われて

女の先生が

「今日はしてません。」だって。

あたしはいつもしてないのに。」



確かに化粧をしたことはなくて

化粧道具も持っていないと

きっぱり言える。

毎日顔を見てれば分かる。

「顔立ちが派手だからね。

お母さんなんて、ちょっとしただけで

モノノケだよ。ははは。

お母さん似だから仕方ないね。

今度言われたら、濡れティッシュで拭いて確認してくださいって言ったら？

きっとよだれとか汚れがついてくるかも。あははは」


「他に化粧してる子もいるのに、全然注意されなくて

なんで私だけ疑われるの？

りこちゃんの答案をカンニングしてる子だって

見つからないのに。

先生の前ではいい子ぶってて、

隠れてタバコ吸ってるやつだっているんだよ。

本当に悪いのはあいつらなんだよ。」


夫が帰ってから

この話をしたら

「カンニングしてる子、チクッてやれ。」

と言った。

夫がチクるという言葉を知っていたのには驚いた。


「クミ、お父さんがカンニングしてる子をチクッてやれだって。」

「違うよ、あんたが先生にチクるんだよ。」

と夫は私に言った。


「ええっ？私が？

『せんせー、○○さんが、カンニングしてます～。

○○さんが化粧してまぁす。』

って？」


夜、先生から電話があり

今日の午後、学校に行かなければならない。

親子で説教を受けることになりそう。



「クミ、

化粧の疑いは晴らすからね。

やっぱり、紫の着物でサングラスかけて行こうかな？」

「お母さん、それじゃ大奥じゃない。ははははは。」

「違うぅ、極妻だって！」


「あっそっか。」

と２人で大笑いした。

今日のお弁当は

さわらのアーモンドフライ、ジャガイモとさつま揚げと絹サヤの煮物、
カリフラワー、プチトマト

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