シンプルスペース

昨日は子ども会主催のクリスマス会でした。
朝から準備で出て、帰ってきたのは夕方。
帰ってきてから、ちゃちゃっと夕飯の支度にとりかかれなかったのは
疲れが出たせいだけではなさそうです。
胃のあたりが重い感じになってしまう。

毎年恒例で、小学校のころリーダー研修を受けた
お兄さんお姉さんにクリスマス会の中で行うゲームを担当してもらっています。
昨日メインになってやってくれたのは高校三年生のお兄さん。
若いです！　サンタ姿もまだぎこちないような。
年上の経験を積んだようなかたたちはいらっしゃいましたが、
やはり若手がこういう場で実践を積んでいくんでしょう。

１年生から６年生までの年齢差のあるこどもたち、
しかも２００名近くを楽しませるという大役をほとんどそのお兄さんが
一人でこなしていました。

ゲームは意外に単純なもの。でも、単純でありながら自分の力量を
問われる内容にけっこうみんな盛り上がっていました。
選ぶゲームによっては高学年には物足りないものもあったようですが、
でも子ども達のいい笑顔も見られて嬉しい気持ちになっていました。

ただゲームが終わって、お兄さんが「これでサンタは帰ります」と言ったときに
わーわーしている子どもたちの声にまぎれて「帰れー」という声がいくつか飛んだ気がしたんです。
でもはっきり聞こえたわけではなかったし、ほかの準備に追われていました。

あらかた終わって、ボランティアのお兄さんお姉さんに
お礼の品を渡しにいったとき、なんとなく皆さんの中にお礼をもらうのを
遠慮するような雰囲気を感じました。
通りすがりに挨拶を交わしたお姉さんの目がうるんだような
申し訳なさそうな表情にもあれ？っと思ったんです。

帰ってきてから、子どもたちに「クリスマス会どうだった？」と聞いたら
娘が「最後にお兄さんにみんなが帰れーって言ったのが
すごくかわいそうだった。」
「頑張ってくれたのに。」

その言葉になんとも言えない気持ちになりました。
「やっぱりそんなふうに言ってたんだ。」
まだ場慣れしていない分、ところどころ言葉につまってしまったり
流れがとぎれてしまうような感じもあったけど、
いろいろゲームを考えてきてくれて、やってくれたのに。

そういえば、お礼を言いにいったとき
お兄さんに「やりきれなかった悔い」みたいなものが感じられた気がしていました。

安易に、たぶんふざけも入って「帰れー」なんて言ってしまうこどもたちにもやるせない気持ち。
そして人の悔いみたいなものを感じると、気持ちが重くなってしまう。

でもでも、こういうことに挑戦しているお兄さんはすごいと思うのです。
自分の立場で考えたら、ものすごい勇気のいることです。
もうその一歩を踏み出しているのだから、
どんどん果敢にチャレンジして、場数を踏みながら
いい手応えを得られる喜びを感じていって欲しい、と
おこがましくも強く思いました。

チャレンジしてこそ、ぶつかることがある。でも、きっとそこからが
大事なんでしょうね。

こうやって書いているうちに、お兄さんから何かをもらった気がしました。
今感じたことを、私もよく胸に刻んでおきます。