♪ 怪獣が咆哮を吐くごとき声挙げたくて挙げられぬ蝸牛
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昨日の党首討論は全くの茶番に過ぎた。野党も情けないし首相は言うに及ばす。老後2000万円問題で金融庁を「大バカ者」呼ばわりをして、面汚しも甚だしい。自己正当化させるための精いっぱいの詭弁誘導のための悪態だ。都合の悪いものにはことごとく蓋をして隠してしまう習性をまたまた見せられて、国民も唖然・辟易するばかり。
朝日新聞(6月19日)
しかし、閣僚や責任ある立場の人間が言い放った事柄が、「失言」と言う形で取り上げられる事で暗黙の裡に既成事実として認知されていくという事実。一種のサブリミナル効果といえるものかも知れないもので巧妙に人心を操作される。意図したか偶然かは別として、一度ならず何度も耳にすることで、まるで「オオカミ少年」の逸話のように慣れっこになってしまうのだ。
それに無意識で加担しているのがマスコミで、報道されなければそんな事にはならないが、さりとて視聴率のためにも報道の義務からも、そうしないではいられない。ジレンマとアイロニーとの葛藤があるかと言えばそんなものはないのが現状で、お上には逆らえない卑屈な商人に成り下がって忖度するばかり。
怪獣が吠えている風に見えてしまうのは、そう見做すことで声なき声を飲み込んでいる自分を慰めているのかも知れない。
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