♪ 十五年を共に生きらん保護猫を「あらん」と呼べば太陽がいっぱい
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迷い猫は昨日、何故か一回も来ず、心配性のカミさんはいつものように取り越し苦労の妄想を抱いて心配していた。とうとう夜になっても来なかった。
昨日は変な日で、ミスばっかりしていた。カミさんの姉さんもなんか思い違いしてパニくったりしていたらしい。変な気が流れていて、あちこちでいつもと違う小さな出来事が起こっていたんじゃないかと思っていた。
製本作業を中断して、何をするともなくボーっとしていた。寝不足とか疲れているとかの自覚は無かったが、プッシュアップなどしてみても10しか出来なかったところをみると、疲れがたまっていたのかも知れない。
それで早めに寝てしまおうかと電気を消して二階へ上がろうとしたちょうどその時、あのいたいけな仔猫の鳴き声が。おお、来たか!
時計を見ると22時を過ぎている。エサをやって部屋に導き入れ、「今までどこへ行ってた?」「何があったの?」と問いかけても、ガツガツとエサに喰らいついているばかり。
それにしてもよく食べる。一日何も食べていなかったのだろうから当然だとしても、お代わりを入れてやればすぐに無くなり、少しずつ追加していつもの3倍以上を平らげた。
保護色みたいなピピと同じ茶トラのネコだ
取りあえず、無事生きていることを確認できたのでその夜はそのまま外へ出し、床に就いた。
今日、いつものように朝早くからやって来たらしい。私は珍しく寝坊して6時半頃に起床した時は、家の中で遊んでいた。猫を数匹飼っている姉さんに、「飼うつもりなら外に出さない方が良いよ」と言われたこともあり、昨日心配したもあってキッパリと飼う事を決めた様だ。
飼うことになれば、とうぜん名前を付けてやらないといけない。
以前、飼い始めた仔猫の名前を付ける時、私の案を強引に押しのけてカミさんが自分の案を名付けたことがあり、今回はそのリベンジだ。
その名は「あらん」アラン・ドロンのアランと、エドガ・アラン・ポーの「アラン」からとった。ちょっと言いにくいとか言ってカミさんが反対するも、今回は譲らない。表記はひらがなで優しい感じが出るように「あらん」とする。
これから、始終「あらん」「あらん」と呼ぶ声が家の中に溢れることになる。
先ずはトイレを教えなくては。それで数回、トイレの場所へ連れて行って手で掻いて「ここだよ、ここでするんだよー」とカミさんが教えておいたら、いつの間にかちゃんとウンチがしてあったらしい。これで何の心配も要らない。
ピピがどういう対応をするようになるか、とくと観察させてもらおう。
「あらん」の命とこちらの命をシンクロさせて、同時に全うするのが目標となった。そのおよそ15年間を、共に恙なく過ごせることを願うばかり。
折しも今日・明日の名古屋は35℃の猛暑日の予報が出ている。9月中旬だというのに、アラン・ドロンの「太陽がいっぱい」に相応しいこの暑さ。太陽も保護した猫に「あらん」と命名するのを予知していたか。昨日の妙な「気」の流れとは関係はないと思うが、結びつけて考えると何だか面白い。ともあれ、太陽が“あらん”かぎりのエネルギーで祝福をしてくれると思えば、この時期外れの猛暑をやり過ごすことができるというもの。
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