♪ こそこそと見られぬように名も知らぬ路傍の花を摘みて帰りぬ
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作品展の搬入に行き、少し時間があったので「季刊 銀化」を読んだりする。この喫茶ギャラリーは、何時も店内のそこここにに気の利いた花が飾られていて、植物に対する愛情を感じさせていて心地いい。
作品の展示はオーナーに任せることにしていて、そのセンスのいい飾りつけには感心させられている。銀花の記事に刺激されたこともあって、よく通る抜け道に咲いている可愛らしい雑草を活けてみることを思いついた。雑草を摘んでいる爺さんの姿は、傍目にどう映るのだろうか。慣れない事なので、誰も見てはいないとは思いつつも妙に意識してしまう。
名前も知らないその小さな花は、花材としてはちょっと弱いので他の花と組み合わせて飾るのがいいと思い、他の花もついでに摘んで持ち帰った。普段、生け花なんてあまりしないので気の利いた花瓶がないのが悲しい。ただ花瓶に挿しただけでバランスもくそもないけど、全体で見るならいいかと・・。
家の前の更地にカラスが舞い降りた。
昨日の午前中のことだ。降りたカラスはしばらくじっとしている。他の小鳥のように餌をさがしに来たのではなさそうだ。きょろきょろと頭を巡らして、ひょこりひょこりと歩き出した。何かを探しているようで、時どき大きな鳴き声を出して何かを訴えている。
と、そこへもう一羽やって来た。どうやら番らしく、営巣のための材料を探しに来たらしい。
ちょっと咥えてみては放し、また次も同じことを繰り返している。気に入った小枝が見つからないらしい。そりゃそうだろう、ここは整地したばかりのところで落ちているのは草の根っこぐらいなものだ。針金ハンガーを集めて電柱に巣作りしたりするカラスの巣に使えそうなものなんか落ちてない。
これはと思うものが見つかったのかと思ったが、これもやっぱり気に入らず、結局は何も成果がなかったようだ。近くに緑地帯があるものの市役所の近くということもあって、市の担当課がマメに手入れしているので木の枝なんか落ちてはいない。
どこに巣をつくるつもりか知らないが、今朝もやって来て同じことをやっている。他に探す場所は無いのか? 初めての巣作りかも知れないなぁ。
こうして眺めているとカラスも案外カワイイんです。頭が良いことで定評があるんだから、黒くなければもっと好かれるんだろうに・・。鳩なんかよりよっぽど魅力があるよ。
ノアの箱舟から洪水の様子を見に行った鳩が最初は降りる大地がないため戻ってた。しかし、7日後に行った時はオリーブの小枝を咥えて戻ったために洪水が収まっていることを知る。そして再び7日後に出掛けた鳩は戻って来ず、水が引いていることが分かったという。それで、白い鳩が平和のシンボルとして大事にされているんだとか。同時にカラスも偵察に行っていて、戻ってこなかったというんだね。 (煙草のピースのデザインは、レイモンド・ローウィ)
黒いカラスは凶で白いハトは吉という、単に色だけで役割を決めているのだろう? 旧約聖書といっても、やっぱり人間が作ったものだと思いたくなる。
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