♪ おさな児は楽しからずや一つずつ文字を拾ってことば生みゆく
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
複合プリンターの用紙トレイを、カミさんが棒雑巾を当てて折っちまった。その前は布団を干す時に端が当たって折れたので、これで婆さまが折るのは二度目。ちょっと前には、アランが乘って折ったこともあった。安いプリンターで究極のコスパ商品だから、簡単に壊れる。
その度に、爺さまが万能接着剤で引っ付けて直していたけど、今回は折れた爪が本体の下に入ってしまって取れなくなった。でも、試しにプリントしたら出来たので「まあ良いか」と、そのままになっていた。
孫ちゃんが来る日だった。位置の変わったパソコンに興味を持ったらしく、「僕もやりたーい」となった。ローマ字入力をひらがな入力に替え、左手で操作しているマウスを右手に替えて・・・。最初っから教えなくちゃならないけど、爺さまは嫌がりもせず手取り足取りで教えてやっている。
何を書こうかから始まって、小さい文字の入れ方や濁点の付け方を教えてやる。ひらがな入力なんてやった事がないので、「これかな?」とか試しながらの「お遊びパソコン教室」の始まりだ。カーソルの動かし方や、入れた文字の確定の仕方、文字を消す方法とか移動させる方法など、教えることはいっぱいある。
一つ覚えて「おもしろ~い!」と言いながら、もうパソコンに首ったけの孫ちゃんです。何とか書けるようになったので、起きて寝るまでを想像してそれに合った言葉を考えて書いてみようということに。あんまりしつこく教えるのも何だし、自分で適当にやって覚えるのが一番と思って、爺さまは自分の部屋へ。自分の事をやりながら、呼ばれたらその都度説明するってことに・・・
爺さま、「出来たらプリントしてあげるね」と、折れたトレイの代わりにテープでアクリル板を貼り付けている。二度応急処置をしたけれど、今回は中に入った爪が取れないのでどうしようもない。
孫ちゃんなりに考えて、たくさん書いた。前後を入れ替えたりして、なかなかのものです。感心しちゃいます。本人も、とってもとっても満足そうです。
それで、爺さまさっそくプリンとしてあげる。とととと・・・、何と! 紙が何かに引っ掛かって、破れながら出てきた。「ありゃりゃ~、こりゃあ拙いなぁ」 折れた爪が当たってるらしい。
逆さにしても、振ってみても出て来ないので、どうしようもない。持って帰って父さん母さんに見せてやりたいのに、孫ちゃんが残念がっているけどしょうがない。何とも不如意な爺さんと婆さんです。
翌日、ネジを外して爪を取り出せないか、やってみるも肝心な部分が開けられない。保証期間中だけれどネットで買ったので「メーカー送り」というのも面倒だ。原因が原因だけにどんなものかとも思うし、第一こんな事で修理に出すのも癪に障る。
“買い替え” なんてことも頭を過ぎる爺さまだけど、今すぐにプリントしたいものがある事が頭に引っ掛かっている。
何とかならんかなぁと、先日拾っきたカラスの羽根でチョイチョイと探ってみると・・何と、爪が出てきたじゃないですか。1.5×1cmほども小さな爪を、失敗しながら何とかピンセットで摘まみ出すことに成功した爺さま。「おお~取れた!」これでちゃんと動いてくれればバンバンザイだー。
試してみると・・・「動いた!」 紙がちゃんと送られてプリント出来ている。ホッ! ほほほほの、ホ~の恵比須顔。
一年生になってひらがなを覚えている最中の孫ちゃん、書けると読めるとは別なんだけど、短くてもことばを文字にできた感動は、爺さまにも良~く分かる。最初はキーボードの文字の配列を知らず、「あいうえお」順で探そうとすると、何が何だか分からずに混乱する。なまじっか知らない孫ちゃんは、案外抵抗が無かったのかも知れない。
パソコンを使う前、ワープロを初めて使った時は爺さまもまごついたらしいけど、操作を覚える度に「おお、こんな事も出来るんだ~!」「凄!いす!ご~い!」って感動していたのを今でも覚えてるらしい。
「このブログは2020年8月22日より、飼い猫ピピの目線で書いています。タイトルの頭に ◇ が付いてますが一部例外があります。日によって文体が違ったりしますが、未熟さを面白がりつつやり過ごして頂けるとありがたいです。」
|