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歌 と こころ と 心 の さんぽ

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2021.08.19
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カテゴリ:残念なこと

♪ 歴青の黒光りする霖(ながあめ)につれづれとしてねこは動かず

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 図書館に本を返しに行った。3冊の内の一冊を継続したいと言って差し出すと、自家本だった。間違えて持ってきてしまったらしい。それで、図書カードを出して調べてもらったら、「予約は入っていないので大丈夫です」と言うものの「本のタイトルを言ってください」「分からないと手続きが出来ません」と言う。

 何だそれ。本人が来て、カードも出しているのにも拘らず、ただ本のタイトルが言えないだけで手続き出来ないなんて。なんでそんなバカなことを言うか、融通を利かせればいいものを。なぜかそれが出来ない。市に委託されて運営しているにしても、それくらいの融通は許されるだろうに・・・
 歩いて行ったので、出直す必要があったりすれば食って掛かったかもしれないが、電話で事が済むのは分かっている。電話でカード番号と本のタイトルを言えば簡単に延長できるのに、目の前に居る本人を信用しないという、マニュアルに操られているだけのおそまつ人間。この場は「帰ってから電話します」と素直に引き下がった。

 そういえば養老孟子が『文藝春秋』の論文「AI『無能論』」で、デジタル社会を揶揄する記事の中で、役所に行って身分証明書を忘れたら「御本人なのは分かってるんですけど」と言いながら手続きして呉れなかったと嘆いていた。
 医者は機械のデータ、検査データしか見ないし、すべてが記号化されてそのデジタル記号が最も信用できるものという事になってしまっている。人間そのものを必要とせず、今や記号を通り越して、「ノイズ」でしかないという。
 
 便利で都合がいいことが優先されて、人間性がどんどん目減りしていく。AIが人を評価し、AIがすべての判断を下すようになる。当面は、人間が多少の補正をするとしてもAIの精度が上がればそれも必要なくなるでしょう。
 あらゆるところにカメラが設置され四六時中監視されて、ある条件のもとに善悪、良否、好不都合、要不要を判断、選別されるようになる。そこには本当の自由など存在し得ないし、画一化されたデータとしての価値しか与えられない。結果や結論だけが重視され、その過程のプロセスの持つ意味がないがしろにされる。

 「共産主義の方がマシだ」というような風潮が起こるかもしれない。人間をどんどん無気力なものにして、カウントされるだけの存在と化してゆくのか・・・。





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最終更新日  2021.08.19 14:33:23
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◆2006年5月8日よりスタートした「日歌」が千首を超えたのを機に、「游歌」とタイトルを変えて、2009年2月中旬より再スタートしました。
◆2011年1月2日からは、楽歌「TNK31」と改題しました。
◆2014年10月23日から「一日一首」と改題しました。
◆2016年5月8日より「気まぐれ短歌」と改題しました。
◆2017年10月10日より つれずれにつづる「みそひともじ」と心のさんぽに改題しました。
◆2019年6月6日より 「歌とこころと心のさんぽ」に改題しました。
「ジグソーパズル」 自作短歌百選(2006年5月~2009年2月)

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