♪ 遠き日に花に玉砕の美化あるを知らで浮世の陽を浴びており
「まん延防止」全面解除になったタイミングで、桜も開花し始めた。ようやく平和を取り戻したような日本。この極東から遠く離れたウクライナでは、開放感と春のウキウキ気分からは程遠い、悲惨な侵略と殺戮が起こっている。昔なら知らないですんでいたことが、逐一、そのたった一人の気違いじみた独裁者の、目に余る暴挙を知らされている。
今朝の「天声人語」で、ベラルーシがロシアの忠犬として飼いならされるようになった経緯を知った。ルカシェンコ大統領が参戦する可能性は大きいとみられる。プーチンは予想外のゼレンスキー大統領の抵抗と欧米諸国による兵糧攻めにあたふたとして、作戦を変更せざるを得ない状況に追い込まれている。
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ロシアは、経済制裁によって燃料や食料が不足し、底をつくのは時間の問題となって来ていて、キエフ奪取から東部、南部を制圧する方向に舵を切っているとみられる。その表れがマリウポリが遠距離からの激しい砲撃=アゾフ海(黒海の北部にある内海)からの艦船による無差別砲撃=で、街が壊滅状態になりかけている。
プーチンは1年前から準備をしていたらしいが、俳優、コメディアン上がりのゼレンスキー大統領が、これほど頭が良くて根性のある人物だとは読めなかった。また、ウクライナの人々も簡単に白旗を上げるだろうとたかを括っていたのでしょう。予想外の抵抗にあい、諸外国から予想外の制裁を受けて、あたふたとしながら引くに引けない状態に陥っている。
この侵攻を止める手立てはないように思えるし、プーチンがメンツを保ったまま鉾を収める方法を見つけられるかどうか。最悪の場合、玉砕覚悟でとんでもないことをしでかすかも知れず、どうにも対応のしようがない。
問題はその後だ。壊滅的に破壊された街を復興させるのは並大抵のことではないし、たとえプーチンが失脚しても多方面で経済制裁されているロシアを復興させることは容易ではない。オミクロン株が蔓延するかもしれないし、予想外の天変地異が襲うかもしれない。まったくの真っ暗闇の時代を続けなければならないのは必至の情勢だ。
今、イギリスで大問題になっているのが、ロシアの内外に巨万の富を蓄え、プーチン政権を支えているオルガルヒ。プーチン大統領に忠誠を誓いロシア経済の中枢を占めているオリガルヒ。米経済誌「フォーブス」によると、2月23日時点で、ロシアの超富裕層が保有する資産が、GDPに占める割合が21%に達するという。
「イギリスは匿名で不動産を購入できるため汚い金を隠し、資金洗浄したい人にとって非常に魅力的な場所です。何十年にもわたり、レッドカーペットを敷いてそうした人たちを招き入れてきた。ロンドンはロシアの富裕層が多額の富を蓄積する街として知られている。
最近までイギリスには居住権を買えるという『ゴールデン・ビザ』制度があり、オリガルヒの不動産購入にも利用され、イギリスへのロシアマネー流入の背景のひとつとなっている。
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* ウクライナ応援の思いを込めて、背景を国旗の色にしています。