♪ 本当の脱皮がしたい回数は五回と決めて寿命も決めて
12日のブログのつづき。歌を詠むためにテーマを思いつくまま列挙して、それに即興で三十一文字を充てる試み。
試しにやってみたが、推敲しようとしてもうまくいかない。
これらをヒントに幾つかの別の歌を詠んで、それを推敲しているところ。今週中には何とかしたい。折角だから、その痕跡を記録としてアップしておく。
友と旅行
♪ パチンコと映画は一人がいいという友の選んだ常滑競艇
友とジャズ
♪ ジャズ好きが周りにおらず仕方なく趣味が合わない友達といる
友と亀
♪ 友達はいないが仲間はうんといるアカミミガメの浮く大田川
友と酒
♪ スナックのカラオケ嫌いじっくりと話がしたい友達ならば
友と猫
♪ ギンちゃんはお師匠そして友達で何でも黙って聞いてくれます
友と孤独
♪ 孤独をば友達にして幾年を人と比べぬことのしあわせ
友と病院
♪ 同級の友がヘルニア患いて手術は避けろとネットにはあり
友と入院
♪ 胃を切りて入院の吾を見舞いたる友が落語のテープを置きゆく
友と手紙
♪ 洛北の友に手紙を書いている賀状に手術の報告ありて
友と山
♪ 梓川その冷たさの変わらぬを友が泳いだ五十年前の
友と女
♪ 悪友は女不在の恐怖症デートのさなかに次へ電話す
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推敲すればするほど、脳が余分なことを考え始めてしまって理屈っぽく、説明的になっていく。そこから抜け出すには、脳をリフレッシュしてスタート地点に戻る必要がある。
説明的なものを排除して簡潔に。そして情感が伝わり、情景が浮かんでくるようなものを。テクニックは考えず素直にオーソドックスに。しかも、本来の短歌のもつ品格と韻律を損なわない普遍性のあるもの。頭で分かっていても実際にはかなり難しい。
簡単そうに見えるものほど奥が深い。それはどんな世界でも同じこと。そこに到達するために、蛇のように脱皮を繰り返すしかない。
3日に孫が置いて行ったモビール。「ガマの穂が乾いてくるとふくらんできて、最後は飛び散って大変。なので、袋をかぶせておくといいよ」と言っていた。
10日経ってかなり飛び出してきている。
最初とは違う姿になって、スプラッシュする。
歌もこんな風に変身して、見違えるようなものになってほしい。
◆宮内庁 歌会始の詠進要領(令和5年)
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* ウクライナ応援の思いを込めて、背景を国旗の色にしています。